年金基金への過剰接待、監視委が摘発強化

年金基金のコンプライアンスは大丈夫か?

証券会社の検査でも過剰接待をチェック

過去に多くの贈収賄事件が摘発され、官民の癒着や接待汚職についての教訓が広がっているにもかかわらず、同年金基金とケートスとの間でこうした露骨な汚職行為が行なわれたのはむしろ異例との見方がある。しかし、監視委は市場関係者の認識がまだ不十分とみており、年金基金や投資顧問だけでなく、監視対象を証券会社にも広げ、通常の検査の中に過剰な接待がなかったかどうかの点検事項を盛り込んでいる。

「過剰接待はわれわれとしても無視できない問題。業界や市場関係者には、そのメッセージを送る必要がある」と監視委幹部は話す。

現在、注目が集まっているのは監視委がドイツ証券(東京都千代田区)に対して行っている通常検査の行方だ。関係筋によると、監視委は今年5月にドイツ証券への調査を開始、その過程で同証券が年金基金幹部に対して行き過ぎた接待をした可能性があることがわかった。ドイツ証券は自発的に社内のコンプライアンス強化を実施しており、これらを踏まえ、監視委は法令違反がなかったかどうか慎重に見極める構えだ。

一方、監視委は現在、ゴールドマン・サックス証券(東京都港区)でも通常検査を実施しており、複数の関係筋によると、リスク管理や内部管理体制などの検査項目にならび、年金など機関投資家の接待問題も検査の重要事項に入っている。

両証券の広報担当者は、ロイターの取材に対してコメントを差し控えている。

(Reporting By ネイサン・レイン、取材協力:平田紀之、編集:北松克朗、江本恵美)

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