しかも、あかつき丸で食べられるカレーは、東京・銀座にあるインド料理店「ナイルレストラン」のカレー(ただしレトルト)なのだ。

銀座にあるナイルレストランは、日本でいちばん古いインド料理専門店だ。ナイルレストランのカレーは、カレー屋がまだ街じゅうにはなかった20代の頃、よく食べに行っていた。行くと「ムルギーランチ、おいしいよ!」と店主のナイルさんに強く勧められ、勢いに負けていつもついそれにしてしまった。なので、何度か行っていたのに「ムルギーランチ」以外のものを食べたことがない。
そんなわけでレトルトとはいえ、初めてナイルレストランのビーフカレーを食べた。結構スパイスが効いており、辛いのが好きな私には好みの味だ。
なぜ、あかつき丸でナイルレストランのレトルトカレーを出しているのかというと、宇和島運輸の社長さんが学生時代からナイルレストランに通っていて、店主のナイルさんと親しいからとのこと。その味を船内でも、というわけであかつき丸の売店で提供しているそうである。ちなみに船内でレトルトカレーやカレー粉も売っている。
鉄道と共通点の多い船旅
鉄道と船、景色もシチュエーションも違うが、楽しみ方は限りなく近い。そして船の良いところは、歩き回れるところだ。列車では基本、座席に座りっぱなしだが、船の空間は自由。天気の良い日はデッキでお弁当を食べるのもいいだろう。

今回は港弁とカレーで手いっぱい(腹いっぱい)だったが、次回はうどんも試してみたい。ちなみにうどんコーナーに掛けられている「のれん」は、観光列車「伊予灘ものがたり」の車内で使用されているのれんと同じ会社が作っているそう。
鉄道旅との共通点も多い船の旅。4月10日は駅弁の日とされているが、機会があれば港弁も試していただきたいと思う。
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