ヤマダ電機が「インテリア・家具」を狙うワケ

家電量販店が模索する「勝ち残り」の道

ただ、ネット通販の売り上げは伸びているものの、全社売り上げでみると前期比96.8%(2017年3月期)と低迷している。これは、もともとヨドバシのユーザーはITリテラシーが高い都市型先進層が多いため、ネット通販の利便性強化に伴い、店頭客がそのままネットに移行したためだといわれている。しかし、ヨドバシでは現在、アパレルや食品など、リアル店舗にはない商品にも取り扱いを拡大し、地方ユーザーの取り込みにも成功していることから、今後さらにネット通販売り上げが拡大していくものと見られる。

その一方で、リアル店舗の集客力アップも図っているところだ。秋葉原や梅田などの巨艦店では、上層階でレストラン街とファッション街を運営、若者や女性に人気のテナントを誘致し、新しい客層の開拓を図っている。下層の自社店舗フロアでも、アウトドア用品や楽器、スポーツ用品などの新しいジャンルを開拓している。ネットでもリアルでも、ショッピングモール化を図っているのである。

ビックカメラは楽天と新会社を設立

ビックカメラもヨドバシに似た戦略だ。2017年8月期(連結)におけるグループのEC売上高は729億円。総売上高7906億円に対してEC比率は9.2%と高い。もともと同社は、リアル店舗で家電以外の商品に関しても幅広く取り扱っていることに特徴がある。自転車やゴルフでは専門の販売員・技術スタッフを店頭に置き、コンタクトレンズや寝具、医薬品ほか、最近ではワインなどの酒類の取り扱いも強化し、若い女性の来店を促す施策を講じている。

ビックカメラでは、楽天のポイントがプレゼントされるキャンペーンを実施中(筆者撮影)

また、一部店舗では地方の名産品を集めた特設コーナーを設置するといったユニークな試みもしている。このリアル店舗での幅広い品ぞろえがそのままネット通販でも活用されている格好で、ネットではさらに家具やインテリア雑貨などリアル店舗にない商品ジャンルの品ぞろえも拡充しているところだ。

この4月には楽天と合弁で家電通販の新会社を設立、4月11日から家電ECサイト「楽天ビック」を新たにオープンした。エアコンや洗濯機など、設置工事を伴う大型家電製品に関してもビックカメラ実店舗と同等のサービスが受けられるのが特徴だ。楽天のネットインフラとビックカメラの配送・設置体制を掛け合わせることで、アマゾンが不得意な分野で差別化していく考えである。

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