寝台特急っぽい名前のフェリーに乗ってみた あけぼの、あかつき、さくら…命名のワケは?

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ところで、たいていの船にはこれらの部屋以外に「ドライバーズルーム」というものがある。フェリーに乗船した長距離ドライバーが使う専用の部屋だ。しかもあけぼの丸には「女性専用」のドライバーズルームもあるという。この日は誰も使っていないとのことで、そちらも特別に見せてもらった。

ベッドは上下2段になっていて、入口のみがそれぞれ独立した作りとなっている。専用ロッカーもあるし、なかなか快適そうだ。お手洗いとシャワールームも設置されている。基本、女性専用以外のドライバーズルームも同じ作りとのこと。こちらの方がさらに寝台特急気分が味わえそうでうらやましい。

なぜ寝台特急の名前に?

しかし、どうして船がここまで寝台特急に近いネーミングになったのか。もしかして社内に鉄道好きな方がいるのでは……? そんな疑問を抱きながら、宇和島運輸株式会社の専務取締役、松岡正幸さんに話を聞いた。

――なぜ船に寝台特急の名前を付けたんでしょうか?

宇和島運輸専務取締役の松岡正幸さん(撮影:坪内政美)

「それは……偶然でしょう(笑)。『あかつき丸』という船は、昔も所有していたんです。昭和11(1936)年に作った船でしたが、戦渦をくぐり抜け、昭和40年代まで残っていました。その船の名を受け継いで『あかつき2』という船も作りましたが、それも平成26(2014)年に、こちらのあかつき丸の就航にともない引退しました」

――「あかつき丸」の方が寝台特急よりも早くに名付けられていたんですね……

「そうですね。あかつき丸の次の新造船名を何にするか、ということで(夜明け近くを示す言葉の)『あかつき~しののめ~あけぼの』で『あけぼの丸』ということになりました。まだ次の船については考えていません(笑)」

――ぜひ寝台特急シリーズにして欲しいです! 次は「富士」とか!?

「富士……あまりこの地方に関係ないのでちょっと(笑)」

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