寝台特急っぽい名前のフェリーに乗ってみた あけぼの、あかつき、さくら…命名のワケは?

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寝台特急にも「ロイヤル」「A個室」「B個室」「開放式寝台」などのグレードがあるように、船も特等客室・1等客室・2等客室と料金によって区分がある。まずは気になっていた「ノビノビシート」を見てみた。

ノビノビ……といえば、思い出すのは寝台特急「サンライズ瀬戸・出雲」にある、寝台料金不要で寝転ぶことができる「ノビノビ座席」だ。寝台特急「あけぼの」にも、これと似た「ゴロンとシート」があった。

ノビノビシート。個人的にここが一番気に入った(撮影:坪内政美)

両方を合わせたかのようなネーミングの「ノビノビシート」はこれらの寝台特急とは違い、指定席ではなく乗船した人が誰でも使用してよい場所だ。身長159cmの私が、手足を上下・左右に伸ばした時に、ちょうど仕切りにつくかつかないかくらいの広々としたスペース。壁にはコンセントが設置されているので、乗船中も携帯電話などの充電ができる。

飲み物を置くスペースは、船が揺れても大丈夫なよう設計されていて、床の素材もフカフカしており、とても快適な空間だ。この日は空いていたので、ここで寝ている人もいた。確かに船内が空いていたら、私もここだけで過ごしてしまいそうだ。

コンセント充実が特徴?

リクライニングシート席は列車の座席のように、ひじ掛を上げることもできる(撮影:坪内政美)

船内には、船としては珍しいリクライニングシートの席もある。こちらは本当に列車の座席さながら。リクライニングはもちろんだが、前の座席背面に折りたたみテーブルが設置されているところもよく似ており、もしかしたらどこかの列車の座席をそのまま持ってきたのでは?なんて思ってしまう。

この座席もノビノビシート同様に誰でも使用でき、壁側にはコンセントも2つ付いていて、隣の人とコンセント争いをすることがない。この船はどうやら、コンセント数が多いことも特徴のようだ。日頃からコンセントの重要性を感じている私には、大変ありがたい設備である。

できたらここで、窓の外の景色を眺めながらお弁当を食べたいところ。列車に乗っている時に海が見えるとテンションが上がるものだが、ここでは海が見放題だ。

次ページ2等は寝台列車の「開放式寝台」だ
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