日経平均が全面安、下げ幅一時1000円超 外国人投資家の売りは、今後も続く?

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 3月23日、東京株式市場で日経平均は前日比974円安となり、急反落した。下げ幅は今年2番目の大きさ。終値は昨年10月3日以来の水準まで下落した。写真は都内で撮影(2018年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 23日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は前日比974円安となり、急反落した。下げ幅は今年2番目の大きさ。終値は昨年10月3日以来の水準まで下落した。トランプ米大統領が中国製品への関税を目指す大統領覚書に署名したことを受けて貿易戦争への懸念が拡大。海外投資家がリスク資産を圧縮する動きが加速した。一時1000円を超す下げとなったほか、東証1部銘柄の98%が値下がりする全面安商状となった。

TOPIXは昨年9月27日以来、約半年ぶりの安値水準で取引を終了した。東証33業種全てが下落。機械、精密機器、非鉄の下落率は5%を超えた。「この局面で貿易戦争の渦中に入るような銘柄は持てない」(銀行系投信)という。東証1部の売買代金は3.6兆円を超え、今年2月13日以来の高水準。ボラティリティーの拡大に伴うヘッジファンドなどの売りも出たとみられている。

トランプ米大統領が国家安全保障問題担当のマクマスター大統領補佐官を解任し、後任に外交強硬派として知られるジョン・ボルトン氏を起用するとツイッタ―で明らかにしたことで、地政学リスクの高まりへの警戒感も強まった。日経225オプション4月限では1万9000円プット(売る権利)や2万円プットの出来高が膨らみ、さらなる株安に備える動きがみられた。

一方、個人投資家は押し目買いに動いたとの見方が多い。日経平均が1%上昇した際に、2%上昇するような運用を目指す日経平均レバレッジ・インデックス連動型ETF<1570.T>の出来高は増加。日経平均の下げ幅が今年最大となった2月6日以来の規模に膨らんだ。

松井証券・シニアマーケットアナリストの窪田朋一郎氏は「個人は押し目買いに動いているが、今後は米中間で制裁の応酬が警戒される。海外勢の売りがすぐに止むとは考えづらい」と話す。

個別銘柄ではテクノプロ・ホールディングス<6028.T>が東証1部銘柄の値下がり率でトップ。22日、海外公募による200万株の新株発行を行うと発表した。1株利益の希薄化や需給悪化を懸念する売りが出た。半面、東亜建設工業<1885.T>が急伸。22日に発表した通期の利益予想と期末配当予想の上方修正を好感した買いが入った。

東証1部の騰落数は、値上がり29銘柄に対し、値下がりが2042銘柄、変わらずが9銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値     20617.86-974.13

寄り付き   21188.80

安値/高値  20559.61─21188.80

 

TOPIX<.TOPX>

終値       1664.94 -62.45

寄り付き     1696.34

安値/高値    1661.23─1696.34

 

東証出来高(万株) 191438

東証売買代金(億円) 36039.43

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