「2018年の10大リスク」の正しい読み方

トランプ大統領は、もはやリスクではない!?

2018年のキーワードは、米中関係。だがトランプ大統領は、もはやリスクではない?(写真:Rise / PIXTA)

2018年は日米とも株価好調で始まった。相場格言に「犬は笑う」とあるが、本当に笑っている人が多そうな戌年の始まりである。

市場は「悪乗り」のしすぎ?

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ただし「ちょっと悪乗りしてるんじゃないか」てな気もする。たとえば朝鮮半島では、この1週間で南北対話が急速に進んでいる。アメリカのドナルド・トランプ大統領までもが、「北との対話を歓迎する」などと言いだした。この発言を受けて、「とりあえず平昌で『オリパラ』やってる間は、軍事オプションはないよね」「だったら、3月中旬まではリスクオン継続でいいよね」てな連想が、市場で広がっているようだ。

そんなことを言っても、3月下旬に米軍が「それではこれまで延期しておりました米韓合同軍事演習を始めます」と言い出した瞬間に、北朝鮮が「話が違う」とか何とか言い出して、挑発行為を再開するのではないか。それで再び軍事的緊張が高まる、といった展開が今から目に浮かぶ。つまるところ南北対話は時間稼ぎにすぎず、北朝鮮は「北米大陸に届くICBM(大陸間弾道弾)の完成」にまた一歩近づいてしまう。過去にわれわれが何度も目撃したような茶番を、またまた繰り返すのではないか。しみじみ彼らは力の論理には素直に反応するが、善意に基づく互恵の精神などは期待できないのである。

こんなふうに、地政学リスクが渦巻く2018年をいかに乗り切っていくか。年明け早々、コンサルティング会社のユーラシアグループが、「今年の10大リスク」を発表している。毎年出回るこのリストと、同グループを率いる政治学者イアン・ブレマー氏のことは、ご存じの方が多いだろう。ただし現物を読んでいる人はそんなに多くないと思う。PDFファイル25ページの読みやすいリポートなので、ダウンロードしてみることをお勧めする。

今年は冒頭からこんなことを言っている。

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