「各停だけ・接続なし」で利用者が多い駅は? 急行停車駅を上回る乗降客数の駅もある
乗降客数が多い駅といえば、まず思いつくのがターミナル駅、そしてほかの路線との接続駅や急行・快速など優等列車の停車駅だ。乗り換え利用者の多い接続駅が優等列車の停車駅となっているケースも多い。
しかし、各駅停車しか止まらず、なおかつ他線との接続がなくても乗降客数が多い駅はある。そのような駅の利用者がなぜ多いのかを考えてみると、その路線や駅の特徴が現れてきそうだ。そこで、今回はこれらの駅の乗降客数を調べてランキングしてみることにした。
どんな駅が該当する?
対象としたのは関東の大手私鉄各社の駅で、各駅停車(普通)しか停まらず、ほかの路線との接続がない駅。路線によっては急行などの優等列車が一部区間で各駅に停車し、実質的に各駅停車の役割を担っている例もあるが、今回はこういった駅は除外している。乗降客数は、鉄道各社が公表している2016年度の数値を使用した。
ただし、東急世田谷線は一部の駅を除いて乗車するときに車内の運賃箱に運賃を支払う方式のため、駅別の運賃収入を集計することが難しいようだ。したがって東急は世田谷線全体の1日平均乗降客数しか発表していない。同線については、国土交通省による2010年「大都市交通センサス」の数値を使用した。
「他線と接続のない駅」については、駅名が違っても乗り換えが可能な駅もあるため、定義が難しいところだ。今回は鉄道会社の路線図や駅案内図などで接続路線と扱われているか、「都市交通年報」で乗り換え客の数がカウントされているかを基準とした。たとえば、東武伊勢崎線の牛田駅と京成線の京成関屋駅、小田急小田原線の豪徳寺駅と東急世田谷線の山下駅などは、駅名は異なるものの「乗り換え」を案内している(前者は乗り継ぎ割引も行っている)ため接続駅。一方、東武東上線の下赤塚駅と東京メトロ有楽町・副都心線の地下鉄赤塚駅のように、隣接しているもののどちらも乗り換えを案内しておらず、都市交通年報にも乗り換え客数の記載がない場合は、接続のない駅として扱った。
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