離婚したら年金を半分もらえるとは限らない

円満に別れるならおカネの問題は事前学習を

財産分与の大原則とは、以下です。「すぐに納得したくない」という方もいるかもしれませんが、ぜひ頭に入れてください。

婚姻後、協力を得て取得した財産は共有財産とする

ひと昔前なら、夫の収入が大半で妻は専業主婦+パートなどというケースが圧倒的でした。しかし今は共働きが当たり前で、逆転現象も多く見られます。しかも、「給与が同じくらいの共働き夫婦」という人は稀です。
財産分与を考える場合は、こうした関係を、すべて「夫婦の協力」というキーワードで見定めていきます。

不動産物件の財産分与はどうすればいいのか?

この考え方でいくと、現金は当然のことながら、二等分することになります。

厄介なのは不動産物件です。「名義が自分だから、自分のものになるのでは?」と思っている方が大半なのですが、前出の原則に従えば明快です。たとえば夫婦のどちらかの名義で購入している物件でも、名義按分が妻2:夫8の物件も、婚姻後に購入したものなら、夫婦共有財産としてみられ、半々で分けます。

確かに不動産を買ったときの事情はいろいろあると思います。たとえば夫が自営業で、購入当時は銀行ローンの申し込みが厳しかった場合などがあげられます。この場合、大手会社に勤務の妻がローンと不動産の名義人になり、「離婚するので自分のモノ」という流れになりやすいのですが、よほどのことがない限り、共有財産とみなされます。

では「押しかけ婚」のようなケースはどうでしょうか。理由はともかく、夫婦になる前、どちらかが所有して住んでいた物件で生活をともにし、結婚に至るケースも少なくありません。やはり前出の原則に従えば明快です。それが個人資産の場合は、婚姻前に取得した財産なので、基本は名義人のものとなります。

財産分与の大原則をお話ししたところで、もう一つ、誤解が多いのが年金分割です。2007年に年金分割制度がスタートした当時、熟年層の「年金離婚」が流行したのをなんとなく覚えている方も多いと思います。実は、当時から多くの方がこの制度について、大きな勘違いをしており、それは今もあまり変わっていないようです。

次ページ離婚時の年金分割の仕組みとは?
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