技術に対するあこがれ
仲:そこでまた3年半を経て3社目に転職しましたよね。どんな思考の変化があったのですか?
閑歳:そのときもまだ技術に対するコンプレックスというか、あこがれがあって、もっとわかるようになりたいという思いが強くなっていました。技術をちゃんとわかっていないと、何か作りたいと思ったときにすぐに実行に移せません。サービスを改良したいと思っても、自力ではできないという葛藤もありました。
仲:それわかります。技術がわかれば自分で簡単な調整はできますからね。
閑歳:そうそう。だからパッケージ商品を作るのにも、周りにいる優秀な人たちにいろいろ聞いて、なるべく自分で手を動かしてやるようにしましたね。それで、だんだん自分でも人のやったことの直しくらいはできるようになりました。3年くらい経って、初めて個人名義でWEBサービスも作りました。携帯電話で撮影した写真をその場で共有して、スライドショーにするサービスでした。
そうしていくうちに、自分で一から作りたい、もっと勉強したい、技術を学びたいという思いがますます強くなって。そんなときに、これから起業するという人に偶然、会う機会があって、1人目の社員として入社しました。
仲:3社目ではいよいよエンジニアとして入社ですね?
閑歳:そうですね、今度はついにエンジニアとしてプログラミングも書くようになりました。そこからまた新しい勉強がたくさんありました。3社目はアクセス解析の会社だったので、アクセス解析はどういう仕組みのものかというところなども一から勉強しました。
仲:日経BP社からネットベンチャーへ転職、そして起業に参画。ここまでで十分「大企業からスタートアップ」のストーリーが盛り込まれていますが、転職するときに、給与のこととか社会保障のこととか心配なかったですか?
閑歳:正直言えば、最初の日経BPを辞めるときがいちばん緊張しましたね。「この先、大丈夫か?」って。でも一度転職しちゃうと、その後はどうでもよくなるものです(笑)。給与は多少下がったとしても、別に生活していけることもわかったので、だんだん気にしなくなりましたね。
仲:それわかりますね。一度やってしまえば後はどうにでもなる。だけど周りには何か言われませんでした? 親とか。
閑歳:親は、えー!って言っていたかもしれないけど、何を伝えても、えー!?と驚く両親なので、いつも事後報告です(笑)。この転職については、私が書いていたブログを読んで知ったんじゃなかったかな。
仲:だけど、最初の会社辞めるときは、怖いですよね。悩みませんでしたか?
閑歳:悩みましたよ。1社目だけじゃなくて、いつも辞めるときは悩みます……。
(対談の下は10月15日に公開予定です)
(撮影:今井 康一)
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