幼い子に英語を習わせる親がしがちな勘違い 自然と英語を身に付けさせるには?
これは母親と赤ちゃんとの間に相互にやり取りがあったことを示しています。母親が話しかける、赤ちゃんがそれに応える、その応えに対応してさらに母親が応え、そして赤ちゃんがまた応える。この場合、母親だけが情報発信者ではなく、赤ちゃんも同様に情報を発しています。赤ちゃんは「ぼくが笑ったら、ママも笑ってくれるだろう」という期待感のある情報も込めているのかもしれません。
こうした親子間のコミュニケーションを通して子どもの言葉は育まれるので、母語の発達には身近にいてくれる母親(もしくはそれに代わる養育者)の影響が特に大きいのです。言葉の習得の始まりは「真似」によるもので、多くの場合、赤ちゃんの母語習得は、母親の話す言葉を真似することから始まります。
DVDだけでは物足りないワケ
「うちの子は『ママ』や『パパ』よりも『コロ』と犬の名前を先に話したの」と笑って話すお母さんがいました。そうなんです、お母さんがよく「コロ、コロ」と呼んでいたから、まさに赤ちゃんはお母さんの真似をしたのです。
英語も同じように人の真似をしながら、人とコミュニケーションをとりながら学んでいくと子どもは負担なく身に付けていけます。
前述の新米ママは、どうやらDVD、タブレットに赤ちゃんの英語教育をお任せしているようでした。自分が英語ができない場合、そうしたツールに頼るのは理解できます。それを流している間は静かにしてくれるので、ママは家事を済ませることもできるから助かります。
赤ちゃんはDVDから情報を受信する一方で、相手に情報を返しても、相手がそれを受けてくれることはありません。ですから、最初のうちはDVDに反応しても、そのうちに反応しなくなります。このDVDの流しっ放しは効果がないばかりか、下手をすると子守りがDVDに任せっぱなしになり、赤ちゃんとのコミュニケーションが少なくなったり、言葉の発達が遅れたりすることにつながるかもしれません。
現在、アメリカで生活する日本人のGさん家族がいます。つい最近、保育園に入ったRちゃん(2歳・女子・第1子)は、これまで日本語を話す家庭環境で育ってきましたが、保育園に通うようになって英語が話せるようになりました。その発音の上手なこと! 日本人の両親が羨ましがるほどです。
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