残業だらけになる人は「信頼残高」を知らない 苦手な上司にこそ積極的に絡んだほうがいい

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特に初めて仕事をする上司や顧客とは、最初のうちはコミュニケーションの頻度をできるだけ高めて、相手の期待を確実に把握しましょう。しつこいと思われるくらいでちょうどいいのです。相手が「この人は自分からしっかりと聞きにくる人だ」という信頼残高が貯まれば、「あれどうなってるの?」と突然報告を求められてあたふたすることも減り、自分のペースで仕事ができるようになります。

相談で何を気にしているかをキャッチする

相談で確認することは仕事への期待値だけではありません。どんなタイミングで報告や確認をしてほしいのかという「進め方のスタイル」も把握できたら万全です。

「納期の3日前には一度確認したい」「メールではなく会って話したい」など人によってこうしてほしいというスタイルがあります。「いつ頃お見せしたらよいでしょうか?」「メールで送っても見ていただけますか?」などを先に聞いておくのです。

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私はコンサルタント時代、プロジェクトで初めて仕事をする相手との場合には、相手がマネジャーの場合でも部下の場合でも、早い段階で相談を多めにするようにしていました。何かあってから「それは違う」「普通こうでしょ?」などのやりとりになると、信頼残高が減ってしまうからです。相談してお互い合意のうえで決めたスタイルであれば、納得感も高く、マイナスになるリスクも防げるわけです。最初に信頼残高を高め、その後は逆に頻度を低くして自由度を上げて、お互いが自分の仕事に集中できるようにしていました。

信頼残高は、初めが積み上げのチャンスです。マイナスになってから蓄えるのは普通以上に労力がかかります。苦手な相手、距離を置きたいと思ったときこそ、相談の時間をこまめにとって距離を近づけましょう。信頼残高が高い相手との仕事はスムースでお互いの満足感も高まります。ご紹介したこの方法が皆様の次の一歩を踏み出すものになることを願っています。

清水 久三子 アンド・クリエイト代表取締役社長・人材育成コンサルタント

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しみず くみこ / Kumiko Shimizu

アンド・クリエイト代表取締役社長・人材育成コンサルタント
大手アパレル企業を経て1998年にプライスウォーターハウスコンサルタント(現IBM)入社。企業変革戦略コンサルティングチームのリーダーとして新規事業戦略立案・展開プロジェクトをリード。「人が変わらなければ変革は成し遂げられない」との思いから専門領域を人材育成分野に移し人事・人材育成の戦略策定・制度設計・導入支援などのプロジェクトをリード。コンサルティングサービス&SI事業の人材開発部門リーダーとして5000人のコンサルタント・SEを対象とした人材ビジョン策定、育成プログラム企画・開発・展開を担いベストプラクティスとして多くのメディアに取り上げられた

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