私たちが「自分」の名前を仕事にできた理由 はあちゅう×田中里奈が実践方法を語る

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はあちゅう:それはどうしてですか?

里奈:自分がそれまでに培ってきた価値観が、気がついたら教育現場の価値観とずれていたことに気がついて。子どもと向き合う仕事だからこそ100%で向き合いたいけど、それができないなら自分には先生をやる資格がないと思いました。

中途半端に就活もやってみたけど、自分の時間を費やしたいと思うものはありませんでした。ただ、教員にならないことを決めたら、本の出版やブランドのコラボがどんどん決まったり、モデルの仕事が急にうまくいったりするようになって。

先生をやらなかった自分を許せるようになったのはそこから何年かかかったけど、何かを手放したら新しい何かが入ってくるんだな、って気づきましたし、今の仕事に腰を据えるきっかけになる出来事だったと思います。

仕事も出会いも、今の自分に見合ったものがやってくる

はあちゅう:6年弱会社に勤めたあとフリーになる直前に、里奈さんから「心が決まれば、それに見合ったものが新たに入ってくる」って話を聞いて、勇気をもらったのを思い出しました。当時、独立して固定収入は入ってくるか、数年後もうまくいっているのか、とか不安に苛まれていて。

はあちゅう/ブロガー・作家。1986年生まれ。慶應義塾大学法学部卒。在学中に友人と企画した期間限定ブログが1日47万PVを記録し、ブログ本を出版。卒業旅行は企業からスポンサーを募り、タダで世界一周を敢行した。卒業後は、電通のコピーライター、トレンダーズを経てフリーに。「ネット時代の新たな作家」をスローガンに、ネットと紙を中心に媒体を横断した発信を続ける。2017年には初の小説集『通りすがりのあなた』を出版。月額課金制個人マガジン「月刊はあちゅう」が好評。ツイッター・インスタグラム:@ha_chu

里奈:私は「はあちゅうさん、どうして迷ってるんだろう? わざわざ不安を探しにいってない? 悩むのがもったいないな」って感じていました。

はあちゅう:独立すると収入面だけじゃなくて、自分の成長をどうすれば正しく測れるのか、っていう不安もありました。里奈さんみたいに、ずっと自分ひとりで、自分の名前で仕事をし続けていると、上司や先輩がいる会社と違って、認めてくれる人がいないと思います。自分の成長を実感するのは、どういうときですか?

里奈:周りから「コラボ商品、すごく売れてます」と言われても、自分のなかでは「もっとできたはずなのに」みたいに、物足りなさを感じることが多いから、難しい質問かも(笑)。でも最近は、うれしくなる仕事が入ってきたり、心躍る人に出会えたりしたとき、「ちょっと自分のレベル、上がったかも。成長したかも」って思えるようになったかなと。仕事も出会いも、そのときの自分に見合ったものしか、入ってこないものですから。

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