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外国人が活躍できない日本の残念な労働事情 労働者と移民は分けて考えるのが現実的だ

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松崎さんの会社もそうとうインターナショナル。外国人を積極的に採用しているほか、IT周りはインドに住むエンジニアに開発を委託している。開発会議はスカイプで行う。(撮影:今井康一)

――世界の常識、は通用しない?

シンガポールでも米国でも、それは別の世界の話。日本の中で、外国人を受け入れている例があるかどうかが重要なんです。

ただここまでの実感で、外国人を受け入れた企業の多くが「こんなに頑張ってくれるんだったら、もっと早くに採用すればよかった」という反応です。外国人を受け入れてみようかなという企業が1社増える、外国人に部屋を貸してもいいんじゃない?という大家さんが1人増える……という小さなグッドウィル(善意)が積もり積もって、「ほら、あの会社もこの人も外国人でもいいと言っていますよ」という状況になるのを待つのが最短ではないでしょうか。

人と違わなければ勝てない

――そういう同質性を求める日本社会にありながら、松崎さん自身はすごくユニークなキャリアを歩んできました。新卒で経営コンサルティングのベンチャー企業に入り、26歳で中古車輸出ベンチャーを創業しました。

みんな同じじゃなくちゃいけないというのは、日本の社会には確かにある考え方ですが、私自身は人と違う選択をしてきました。

最初の就職活動ではいろんな会社を受けたのですが、商社マンだった父にこうアドバイスされました。「大きな会社に入っても、女の子はちゃんと使ってもらえないぞ。本当に仕事をしたいなら、猫でも杓子でも働き手であれば使うような小さい会社にしろ」。確かに大きな会社の面接を受けると、「あなた働きたいって言うけれど、結婚したらちゃんと会社を辞めなさいよ」と面接官に言われましたから、これはダメだなと思い、小さな会社を選びました。期待通りに、本当にたくさん働かせてもらえました(笑)。

その会社で中古車販売会社をコンサルしているうちに、中古車の流通フローに無駄があることがいっぱいみえてきました。私は車においては素人でしたが、素人だったからこそ、業界の中にいる人とは違うものが見えたのだと思います。今の人材のビジネスも、完全に後発組です。国内にはリクルートというジャイアントがいますから、彼らと同じことをやっていたのでは、絶対に勝てるわけがない。「みんなと違う」ことが、勝つためのもっとも重要な要素なのです。

イノベーションは中心では起こらない、辺境で起こるのだ、という経営学の言葉もあります。だから外国人の労働市場という、多くの人がやらない市場に私はチャレンジしているのです。

週刊東洋経済2月3日号(1月29日発売号)の特集は「隠れ移民大国ニッポン」です。

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