住宅ローンの「団信」が備える最強保険の利点

がんなど3大疾病への保障は好バランスだ

フラット35では「新3大疾病付機構団信」という名称で団信の特約を提供している。金利として0.24%上乗せされることになるが、執筆時点の金利で3大疾病保障保険の有無でそれぞれローン返済額を計算すると以下のようになる。

借入額4000万円 返済期間35年 金利1.36%(2018年1月)
*無し 毎月の返済額 11万9749円 返済総額 約5029万円
*有り 毎月の返済額 12万4443円 返済総額 約5226万円

4000万円のローンを組んだ場合で比較すると毎月の返済額の差は4694円、これが4000万円分の3大疾病保障保険に加入した場合の実質的な保険料となる。金利上乗せのため、通常の保険と違って年齢・性別による負担額の違いは無い(利用にあたって51歳未満の年齢制限あり)。35年で197.1万円とそれなりの負担となるが、非常に手厚い保障であることは間違いない。

一方、住宅を購入するタイミングの30代半ばで3大疾病保障保険に加入した場合、診断一時金(所定のがんと診断された時に貰える保険金)が1000万円だと、保険料は男性で月額8000~1万2000円程度となる。

※保険会社により入院保障や通院保障、掛け捨て型と積立型など保障内容が異なるため保険料に大きくバラつきがあり、例に挙げた保険料の目安は掛け捨て型で60歳満期の場合で計算

3大疾病保障保険は、一般的に3つの疾病に加えて死亡保障も付く。つまり生命保険としての側面もある。1000万円分の生命保険はこのケースでは3000円程度となるため、実質的な3大疾病の保障に対する保険料は5000~9000円程度となる。それでも団信の特約と比較した場合、保険料に対して保障額は大きく違う。年齢が上がればお得度はさらに上がる。

なお、特約のシミュレーションで示した4000万円の保障はあくまでローンの返済開始時点の額となる。一定の保障が満期まで続く3大疾病保障保険と比べて、団信はローンの返済が進むほどチャラになる残債、つまり保障額が減る。

金融機関ごとの違い

団信の3大疾病特約は会社によって内容が異なる。すでに紹介したフラット35の新3大疾病付機構団信ならば介護保障が付く。

都市銀行のみずほ銀行と三菱東京UFJ銀行を比較しても、特徴は異なる。

みずほ銀行の3大疾病保障特約は金利上乗せが0.3%で最もベーシックな保障内容となっているが、執筆時点で長期固定の金利水準は最低水準で31~35年の全期間固定は1.235%となっている(2018年1月)。

三菱東京UFJ銀行では純粋な3大疾病特約ではなく、正式名称は「7大疾病保障付住宅ローン ビッグ&セブン〈Plus〉」の「3大疾病保障充実タイプ(金利上乗せ型)」として紹介されている。上乗せ金利は0.3%とみずほ銀行と同じだが、平成30年3月30日まではマイナス0.1%で0.2%の上乗せとなる。

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