金は冬に投資すると、そこそこ儲かりやすい 米国株が高値圏にある今は「買い時」の可能性
金相場が徐々に落ち着きを取り戻しつつある。
10月半ばから12月初旬にかけて、金相場は1トロイオンス=1265〜1300ドルのレンジ内にとどまっていたが12月中旬にはこのレンジを下抜け一時は1241ドル台と、約4カ月ぶりの安値をつけた。だが、現在は1280ドル前後と、反発して推移している。
米国株堅調の中でも、金の下値は限定的
投資家は、米国株が堅調に推移していることもあり、一時は金離れの動きを強めたようだ。12月6日には、ドナルド・トランプ米大統領がエルサレムをイスラエルの首都と認定したことなどで、中東の地政学的リスクの高まりが意識されたものの、安全資産である金は反応薄で買われなかった。
だが12月12・13日の米連邦公開市場委員会(FOMC)をきっかけに価格は出直りつつある。FOMCでは、2018年以降の米国のGDP成長率が上方修正されるなど強気な経済見通しが示されたものの、ほぼ事前の予想通りだったことで米長期金利が低下。ドルが売られたためこれをきっかけに相場は反発している。
問題は、反発はしたものの、ここから一段の上昇があるかどうかだ。世界最大の金上場投資信託(ETF)であるSPDRゴールドトラストの保有高は、12月1日には848.11トンだったが、一時は842.81トンまで減少した。リスク資産である米国株が堅調だったこともあり、株の上昇局面では、投資家は安全資産である金から資金をシフトさせたと推測できる。また、テクニカル面でも、重要な水準として意識されやすい200日移動平均線の水準を7月以来、一時的に初めて下回ったことも、売りを誘った要因の一つとなった。だが先物市場におけるポジション調整で下げたともいえ、結果的には、今回の下落が買い場となった可能性がある。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら