「走ってもやせられない人」が知らない超基本 1km走ったときのカロリー消費はいくら?

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このままだと、週3日なら1回9km、週2日なら1回13.5kmも走らなくてはいけません。これは、さすがに初心者には厳しい条件です。ならば走る回数を増やす、あるいは目標達成までの期間を延ばせばいい。週5日走れるならば1回5.4km。これでもなかなか難しい。であれば目標期間を1年に延ばす。すると週13.5kmを週3~5日かけて走ればいい、となります。

もちろん「早くやせたいんです!」という気持ちはわかりますし、私のクライアントも、ほとんどの方がそう口にします。でも早くやせようとすれば、それだけハードな運動や食事制限が必要になる。超えるハードルが高くなるほど続かなくなり、挫折する確率も高まる。目標に到達できないなら、最初から無理をしないほうが賢明です。

千里の道も一歩から。いつの間にか太ってしまった体も、コツコツ走ればいつの間にか引き締まります。プランを立てるときの最優先事項は「いかに早くやせられるか」ではなく、「いかに自分が続けられるか」です。

最初はゆっくり、息が切れないペースで数分走り、数分早歩きする程度で十分です。そのほうが走ることに体が慣れていくので、痛みやケガのリスクを低減できます。

習慣化に失敗する人の多くは、ハイペースで走って疲労困憊したりひざが痛くなったりして、継続する気持ちが失せてしまいがちです。

まず「やせたい理由を深く心に刻む」ことが必要

「なぜ走ろうと思ったのか」

この最初の動機を明確にすることが重要です。

なぜやせたいと考えているのでしょうか?

どんな自分になりたいのでしょうか?

体脂肪または体重をどのぐらい落としたいのでしょうか?

それを、いつまでに成功させたいのでしょうか?

『世界一やせる走り方』(サンマーク出版)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

コンプレックスを解消したい、メタボ体型から脱出したい、モテたい。5kg、いや10kg体重を落としたい。結婚式まで、夏までにやせたい。体重よりも見た目を引き締めたい、やせなくてもいい、これ以上太りたくない……。

これらの動機を明確にして文字化しておくといいでしょう。手帳や日記に書きとめたり、壁に張ったりするのもおすすめです。

ダイエットは一朝一夕では成功しません。まずなすべきは走ることを習慣にし、途切れ途切れでも続けること。最初の動機が、ぼんやりして忘れたりすると「やめたいなぁ」と弱気になった瞬間、あっという間にサボりグセや怠けグセに打ち負かされるのです。

「やめたいなぁ」と思ったら、必ず最初の動機に立ち返りましょう。やせたい理由を強く心に刻むことがスタートラインです。

中野 ジェームズ 修一 フィジカルトレーナー

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なかの じぇーむず しゅういち / Shuichi James Nakano

1971年生まれ。フィジカルトレーナー。米国スポーツ医学会認定運動生理学士。アディダス契約アドバイザリー。日本では数少ない、メンタルとフィジカルの両面を指導できるスポーツトレーナー。トップアスリートや一般の個人契約者の、やる気を高めながら肉体改造を行うパーソナルトレーナーとして数多くのクライアントを持つ。現在は大学駅伝チームのトレーナーも務めつつ、講演会なども全国で精力的に行っている。 おもな著書に、『下半身に筋肉をつけると「太らない」「疲れない」』(だいわ文庫)、『青トレ 青学駅伝チームのコアトレーニング&ストレッチ』(徳間書店)、などがある。株式会社スポーツモチベーション

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