「格安スマホ」破綻の裏に官民ファンドの失策

出資金は本来の目的で使われていたのか

2017年3月、そんなPOMへの出資を発表したのが、海外通信・放送・郵便事業支援機構(JICT)だ。JICTは政府が過半出資する官民ファンドで、通信・放送・郵便会社の海外展開を支援するため2015年11月に設立された。監督官庁は総務省だ。

支援決定額は73億円で、うち24億円が実施済み(9月末時点)。POMには12億円を出資し、1億円を融資。実施済みの過半はPOM向けというわけだ。

POM以外の支援実績は2件で、いずれも海外の光海底ケーブル事業だ。香港─グアム間や日本─グアム─豪州光海底ケーブル事業への支援だ。

出資金の使途は明確か

JICTの出資金はPOMを通じて、海外事業を統括する子会社「プラスワン・グローバル(POG)」に投じられ、POMも12億円を出資し4月に営業を始めた。

「海外向けの資金が国内で使われていないかをチェックしていた」とJICT関係者は言うが、POGの営業開始前後にPOMは国内で出店攻勢をかけていた。POGは民事再生法の適用を申請していないが、POMと一蓮托生の関係にあり、POGの破綻も時間の問題といえる。

「POMはベンチャー企業なのでリスクが高い。出融資は慎重に検討したが、その後のモニタリングに問題がなかったかの検証作業に入っている」と前出のJICT関係者は語る。政府が過半を出資している以上、POMへの出融資のうち過半の出どころは、血税だ。POM破綻を機に、官民ファンドのあり方があらためて問われそうだ。

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