今の時代は、ネットで検索すればいくらでも簡単に情報をとれる時代です。だからこそ「あなたにしか言えない情報」が、価値をもちます。日頃実感している人も多いのではないでしょうか。
たとえフォーマットが決まっている文書であっても、たった一言「自分しか知らない事実」を添えることで、そのビジネス文書は生き生きとしてきます。
「あなたにしか言えない情報」を加えると価値があがる
■お礼のメールで差をつける
お礼のメールの場合で考えてみましょう。
たとえば、他社の人や社内の他部署の人にヒアリングをさせてもらった場合。「ありがとうございました。とても参考になりました」というように書くこと、よくありませんか? でも筆者が思うに、それがいちばんダメな書き方です。それは、あなたでなくても書ける言葉。それでは何も言っていないのと同じです。
一例をあげるなら、「スピード感をあげるために、現場でアナログなメモを活用されていることが特に勉強になりました」などと、具体的に一言添えるだけで、その情報の価値があがります。それはあなたにしか言えない言葉だからです。
相手にとっても「ああ、そこが響いたのか」「話してよかったな」と思ってもらえるメールになります。
これは、講演の感想を文章で伝えるときなども同様です。
「たいへん感銘を受けました」といった感想がよくありますが、これでは情報ゼロです。こういった誰にでも書ける(下手をすると参加しなくても書ける)内容では、せっかく書いても何も伝わりません。
「スタッフのモチベーションを上げるための動画活用の話にたいへん感銘を受けました。わが社でも早速提案してみます」などと書けば、先方へのフィードバックになって喜ばれます。あなたの印象も強まるでしょう。
内容が最も重要ですが、タイミングにも気を配るといいでしょう。
筆者に“目から鱗”の方法を教えてくれた方がいました。その方は、講演が始まる前にお礼のメールを書き上げておき、講演終了後に上記のような「一行感想」を追加して、その場ですぐメールするというのです。講演者にとっては、ありきたりでないコメントが、「こんなに早く届くなんて」と、きっと目にとまるはずです。
その方法を教えてくれた方は、「一行感想以外は、フォーマットを作って毎回コピペしてもいいくらいだ」と言っていました。それは裏を返すと、あなたならではの感想をつけなければ、コピペレベルの「価値のない」メールだということです。感想を付け加えることで、はじめて「あなたにしか書けない」情報が付与され、価値が出るのです。
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