さて、今週末は、国内最高賞金のGⅠレースであるジャパンカップが行われる。ジャパンカップは創設当初、外国から来る招待馬が圧倒的に強く、「世界は遠い」といわれたものだが、近年は、日本の最強馬決定戦に外国馬も来るという感じのレースになった。わが国に大種牡馬サンデーサイレンスの血が導入されて以来、長距離輸送を克服したうえで日本特有の高速馬場で外国馬が勝つことがたいへん難しくなった。
今年は、先の天皇賞で復活を果たした古馬最強馬キタサンブラックをダービー馬レイデオロの世代が逆転して世代交代を果たすか否かが話題になるメンバー構成だ。
実は、筆者は、明らかな左利き(左回りコース向き)で、アルゼンチン共和国杯を圧勝した3歳馬スワーヴリチャードを狙うつもりでいたのだが、同馬の出走がないのは残念だ。次走はたぶん有馬記念だろうが、皐月賞のレースビデオを見るかぎり、右回りの中山競馬場にこの馬は不向きだ。
さて、不良馬場だった秋の天皇賞とは打って変わって、今週のジャパンカップは例年どおりの高速馬場で行われるのだろう。実績ではキタサンブラックだが、前走天皇賞の不良馬場での激走でダメージを残している可能性が小さくないから狙いにくい。
ジャパンカップの本命はソウルスターリング
今年は、人気の妙味も考慮してソウルスターリングを抜擢してみたい。同馬のオークス勝ちタイム2分24秒1は、昨年のキタサンブラックのジャパンカップ勝ちの2分25秒8を大幅に上回る。このオークスは前半がスローだったので、2分23秒6で勝ったジェンティルドンナのオークスに十分匹敵する。この秋シーズンに結果が出ていないが、前走は初めての不良馬場、前々走は慣れない逃げと、敗因が明確であり、狙い頃だ。ダービー馬のレイデオロがいるのに、わざわざ牝馬を使う藤沢厩舎の思惑も忖度(そんたく)して本命にする。「ジェンティルドンナ級」なら勝ってもおかしくないメンバーだ。
対抗は、案外人気になりにくいサトノクラウンだ。使い減りせずに堅実に走る馬だし、何といっても鞍上(あんじょう)のM・デムーロが怖い。
単穴はレイデオロだ。これまで速い時計での勝ちがなかったが、前走、2分24秒6で余裕を持って勝ったことで、高速馬場へのメドが立った。
勝つときにはアッサリかもしれないのだが、人気になるであろうキタサンブラックと、なかなかGⅠを勝てないが昨年2着のサウンズオブアースを軽めに押さえておきたい。
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