「ながら運転」で命を落とす人が出る真の理由 情報過多の中で「気を散らさない」6原則
1.動揺を抑える
効率的なデキる人間は、自分の感情を意識しコントロールできる。感情に翻弄される人と違い、デキる人は怒りや苛立ちを文字どおりいったん脇に置き、集中してやるべきことに取り組める。湧き出る心の動揺を素早く手なずけられれば、それだけ早く仕事を終えられ、自分も気持ちよく過ごすことができる。
机に山積みになった仕事に取りかかるとき、仕事が山積みの状況に腹を立てたり、上司に憤慨したり、先のことを心配したり、仕事をためたことへの自己批判に駆られてはいけない。まずは落ち着き、自分の認知能力を活用する準備を整えるのだ。そうすれば山積みの仕事を片付けられる。
思考の整理に欠かせない土台
2.集中力を持続する
集中力は、思考の整理に欠かせない土台である。計画を立てて自分の行動を調整し、段取りよく物事を成し遂げるには、集中力を保ち、周りに潜むさまざまな誘惑を無視できなければならない。
周囲のあらゆるノイズを適切に処理し、手元の重要な作業を中断せずにそれらの情報を評価し、優先順位をつけるのも、整理された頭脳のもうひとつの基本的だが重要な特徴である。
3.ブレーキをかける
赤信号や歩行者の飛び出しに対し、ブレーキを踏めば車がぴたりと止まるように、頭が整理されていれば、行動や思考を抑制したり中断したりできる。これが苦手な人は、そうすべきでないとわかっていても、今やっている行動を延々と続けてしまう。
何かの作業に熱中しているときに、さまざまな邪魔が入ったことで、いったん作業を止める。この抑制が早まる人の両肩を押さえてくれる思いやりある手のようなものだ。そして、次にあげる「情報を再現する」に向けた準備をしてくれる。
4.情報を再現する
脳には、注意を向けた情報を蓄え、たとえその情報が完全に視界から消えても、分析と処理を行って今後の行動に役立てる、すばらしい能力が備わっている。この能力には、脳内の作業スペースというべき作業記憶がかかわっている。
表象的試行を通じて、脳は情報を取り込み、一歩離れたところからそれを検討し、新たな視点や多面的な角度で物事をとらえることが多い。ひとくちに情報を再現するといっても、視覚、言語、空間など人によって得意な分野は異なるが、刺激が消えた後で情報を検討し、それを再現する能力を理解して身に付け、伸ばしていく必要がある。