「非恋愛体質」の男性が電撃婚に至ったワケ 恋愛より仕事や友人を優先する生活が一変

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自分の能力と実績に自信があるからこそ、結婚相手との上下関係などを意識することなく、環境変化を面白がることができるのだろう。そんな正志さんの度量を試すかのように、婚約直後に由佳さんが妊娠するというサプライズが起きた。

お互いの愛情が深まる

「お互いに人体には詳しいので、すぐには子どもができないことはわかっていました。40歳までにできなかったら特別養子縁組を考えようと話したこともあります。それが2回目ぐらいのトライで妊娠しました。『なにか薬を処方した?』と冗談で妻に聞いてしまったぐらいです」

あまりの急展開に動揺ぎみの正志さん。同時に、この秋から由佳さんとの同居を始め、お互いの愛情が深まっているのを感じている。

「今日は大宮さんと会うので夕食はいらないことを伝えたら、『私のことはそれぐらいの扱いなのね』なんて妻にすねられました(笑)。でも、ご心配なく。その後に結婚指輪を渡したらご機嫌になっていましたから。僕たちは結婚式を挙げなかったので、赤ちゃんのエコー写真を見たり、指輪を交換したりすることで結婚生活が少しずつ現実になっています」

仕事が大好きな由佳さんは出産したらできるだけ早く職場復帰し、常勤したいと考えている。一方の正志さんは30代半ばの現在までに仕事と遊びをひととおりやり尽くした。職場では管理職の立場だが、自分がいなくてもチームが回るぐらいに後輩が育っている。

「家事は嫌いじゃないので、しばらくはパートで働いて主夫をしてもいいと思っています。ちなみに今日も洗濯をしてから出てきました」

外の世界に刺激を求め続け、仕事と遊びに邁進してきた正志さん。その情熱や好奇心が衰えたわけではない。今後は、「自分の思いどおりにはならない」配偶者と子どもに面白さを見いだし、新たな力を発揮していく気がする。

大宮 冬洋 ライター

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おおみや とうよう / Toyo Omiya

1976年埼玉県生まれ。一橋大学法学部卒業後、ファーストリテイリングに入社するがわずか1年で退社。編集プロダクション勤務を経て、2002年よりフリーライター。著書に『30代未婚男』(共著、NHK出版)、『バブルの遺言』(廣済堂出版)、『あした会社がなくなっても生きていく12の知恵』『私たち「ユニクロ154番店」で働いていました。』(ともに、ぱる出版)、『人は死ぬまで結婚できる 晩婚時代の幸せのつかみ方』 (講談社+α新書)など。

読者の方々との交流イベント「スナック大宮」を東京や愛知で毎月開催。http://omiyatoyo.com/

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