「非恋愛体質」の男性が電撃婚に至ったワケ

恋愛より仕事や友人を優先する生活が一変

「5年前に地元から名古屋に出てきてから、自由度が増しました。都会は夜遅くまで飲み歩く人がたくさんいるので、付き合いで参加した飲み会でも女性と出会うことが少なくありません」

「2番手男子でいい」とまで思うようになったのにはきっかけがある。10年前、2年ほど付き合っていた年下の彼女に浮気をされてしまったことだ。しかも、浮気相手は子持ちの既婚男性だった。

「職場で知り合った6歳下の女性でした。かわいらしくて清純で、不倫するなんて思いもよりません。原因は僕にあります。仕事をしたり男友達と遊ぶのがとにかく楽しくて、彼女と会うのは2、3週間に1度ぐらいでした。それでも僕のことを好いていてくれるというおごりがあったんです。寂しさが原因で、彼女は浮気をしてしまったのだと思います」

自分のせいだったとしても、かわいい恋人に不倫されて別れたショックは大きかった。信じて裏切られる経験は二度としたくない。その後、正志さんは特定の恋人を作らないという「リスクヘッジ」生活を長く続けることになった。

第一印象はよくなかった

そんな正志さんが今年の夏に結婚した。相手は、春に出会ったばかりの女性医師、由佳さん(仮名、33歳)だ。一目惚れや大恋愛をしたわけではない。正志さんは苦笑しながら振り返る。

「医療関係の研修会で知り合い、懇親会で隣の席に座ったのが今の妻です。正直言って、第一印象はよくありませんでした。僕が話題を振っても、会話が続かないのです。この人は僕をよく思っていないのだろうと思いました」

懇親会から数日後、共通の仕事仲間を介して「2人で改めて食事に行きたい」とのメッセージが来た。女性との交際には慣れている正志さんでも戸惑いを覚えた。好かれている実感はみじんもない。どうして自分を誘うのか。人違いではないか。

「再会しても、やっぱり話がかみ合いません。楽しい楽しくない以前に、『なぜ僕なのか?』という疑問が募りました」

ただし、由佳さんはメールの文面だけは丁寧かつ積極的である。顔を合わせたときとのギャップが大きい。好奇心の強い正志さんは、由佳さんから求められるままにデートを重ねた。そして、疑問の答えを見つける。

「妻はすごい人見知りなんです。籍を入れた今でも、僕に対して敬語をときどき使ったりしますから。少しずつコミュニケーションが取れるようになり、この人は不器用なだけなんだと気づきました」

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