ゴア氏「日本は石炭火力支援をやめるべきだ」 地球温暖化対策で日本が今できることとは?

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――そうした中で、今後米国の環境政策においてキーマンとなるのは誰でしょうか。

上院議員、そして下院議員にも頼りになる人物が何人かいる。カリフォルニア州のジェリー・ブラウン知事も地球温暖化対策におけるすばらしいリーダーだ。また、マイケル・ブルームバーグ前ニューヨーク市長も、この分野でめざましい成果を挙げている。草の根活動も進んでいて、私にインスピレーションを与えてくれる活動家が各地域に育っている。

化石燃料業界はウソを喧伝している

――地球温暖化対策におけるゴアさん自身の最も大きな功績は。

ゴア氏は現在でも積極的に、温暖化の影響を受けている「現場」を訪れている(『不都合な真実2:放置された地球』©2017 Paramount Pictures. All Rights Reserved.)

温暖化について科学者が予想し、警鐘を鳴らし続けてきたことを、シンプルな言葉に「翻訳」し、多くの人に伝えるという点ではそれなりの成果を挙げているのではないか。幸運なことに、私がわかるまで何度も我慢強く説明してくれる科学者と多く巡り会うことができた。

──温暖化対策に取り組む中で、壁と感じていることは何ですか。

温暖化の最も大きな原因となっている化石燃料業界は、非常に組織化されており、何百万ドルも使って人々から真実を隠そうとしている。かつて喫煙の危険性を欺くためにたばこ会社が雇ったのと同じ広報代理店を活用して、科学に関するウソを喧伝している。

巨大な環境汚染業者たちは、間違った情報を流すことによって、「環境問題はまだ考えなくてもいい問題だ」という考え方を人々の間に広げようとしている。これが私にとって最大の障害だ。

──どう戦いますか。

「炭素の価格付け(カーボンプライシング)」をもっと活用すべきだ。具体的には、炭素税(温暖化ガスの排出量に応じて課税するもの)もしくは、排出量取引制度(温暖化ガスの排出枠を決めたうえで、その枠を超過達成した分を取引する制度)だ。が、それよりも先に取り組むべきことは、石炭やそのほかの化石燃料を利用することに対する資金援助をやめることだ。

──温暖化対策で日本や日本人に期待することは何ですか。

日本は発展途上国の石炭火力発電所建設に対する支援を、世界で最も積極的に行っている。これはとてもショッキングなことだ。日本政府は納税者のおカネを石炭火力発電所の補助金に使うべきではない。事態を悪化させるだけだ。

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