「北の玄関」上野駅は30年でこんなに変わった

「ふるさとの訛」「夜行列車」も今は昔…

試運転中の東北新幹線(仙台駅で取材許可を受け筆者撮影)

上野駅がかつての「終着駅」から通過駅へと変貌するうえで、さらに決定的な出来事となったのが2015(平成27)年3月14日の「上野東京ライン」開業である。上野―東京間にバイパス新線を敷くことによって、東北本線・高崎線、常磐線と東海道本線の相互直通運転を実現し、これまで日暮里や上野乗り換えで東京・品川方面へ向かっていた通勤・通学客には飛躍的な利便性をもたらした。

従来は全列車が上野駅発着だった、常磐線のフラッグシップである「スーパーひたち」などの特急は「ひたち」「ときわ」に愛称を改め、日中のほとんどの列車が品川始発になり、上野駅を経由して常磐線に向かっている。

今年10月14日に行われたダイヤ改正では「上野東京ライン」の常磐線直通列車が増発され、上野駅止まりの列車はさらに少なくなった。特急も、終日30分間隔で品川発着の列車が運行されるようになった。

13番ホームに見たかつての面影

上野駅に停車する豪華列車「TRAIN SUITE 四季島」(筆者撮影)

しかし、乗り入れによる利便性向上にはリスクも付きまとう。東海道本線で事故や大雨、強風によるトラブルが発生すると、直通する高崎線や宇都宮線にも影響が及び、全線でダイヤが乱れることになる。冬季の関東平野では、強風のため列車の運休や遅延も多く発生し、ダイヤの乱れはほぼ全線にわたって影響してくる。

地平ホームに到着した、EF57形電気機関車が牽引する客車列車(筆者撮影)

先日、久しぶりに上野駅の地上ホームを訪れた。ここが北の玄関口だったか……と思うほど、日中は閑散としていて、上野駅になじみ取材を数多く続けてきた筆者には特に感慨深いものがあった。特に「北斗星」「あけぼの」を最後に上野発着の夜行列車が全廃されたことには寂しさもひとしおで、思わず「上野発の夜行列車……」と口ずさんでしまったほどである。

そんな気持ちの中、13番ホームには豪華列車「TRAIN SUITE四季島」がその姿を横たえていて、少しは往年の上野駅の雰囲気を醸し出していた。このホームはかつて、青森方面へと向かう急行「津軽」「八甲田」、特急「あけぼの」などの名列車が発着した夜行列車の定番ホームだったのだ。

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