フランスの「加工写真」告知義務は、是か非か

「若い女の子のため」というが…

モデルなどの加工写真に関する新しい法律が施行された(写真:jaspe / PIXTA)
“撮ったその瞬間がすべてだった。よき時代だった、というのは簡単だ。けれど今は今の良さがあるのさ。技術だけではなく精神も進化し続けないとね”
カメラマン リシャール氏

 

10月初めのファッションウイークのパリ、あちこちで盛り上がった話題があります。

この月から施行された修整写真に関する新しい法律のことです。修整された写真を公共の用に供す場合には、修整されたものであることを表示しなければいけないことになりました。これに反したら罰金約500万円(約3万7500ユーロ)です。

タイヘンなことじゃありませんか! 写真は修整するのが当たり前みたいなもの、写真の修整がよくなくて化粧で化けるのは構わないというのでしょうか? 化粧だけじゃない、ライティングひとつで見間違うような変身は可能です。美容整形はどうでもいいというのでしょうか。

なにも法律まで作らなくても…

さっそくパリマダ(パリのマダム)に尋ねてみました。

「その話、最初に聞いたとき、“へぇ!”と驚いたわよ。フランス人は美しいものが好きなのよ。パリの警察官はイケメンじゃないと採用されない、と言われていたもの。理由は、パリの美観を損ねないためですって。それがどこまでホントかは知らないけど、写真って撮ってもらったら修整するのが当たり前じゃない、なにも法律まで作らなくてもね。修整済みと必ず書かれるとなったら、誰も頼まなくなるわよ……。フェイスブックやインスタグラムなどのSNSの投稿にも、いちいち“修整しています”とか記載しなきゃいけないわけ?」と話は尽きません。

次ページ対象は、有名人やモデル
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