日本人の僕がパレスチナで起業家を募る理由 ガザの若者に未来への展望を持ってほしい

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上川路:マジッドとアマルを日本にお招きした際に印象的だったことがあります。彼女たちが、初めてのスターバックスで、初めてのマクドナルドで、初めての表参道でクレープを頰張って、普通の女の子みたいにキャッキャするところがあって。でも、ふと、我に返ったような表情で、「我々のガザで置かれた状況と比べると違う惑星みたい。ここに辿り着くためにはどうしたらいいのか絶望すら覚える。

でも大きくなってちゃんと帰ってきて恩返しはしようと思っている」と。彼女たちはとにかく明るくて前向きで、とにかく未来を見ていて。「これから先、自分たちがあなたたちに恩を返していくから」という姿勢でやっているということに、僕らは力をもらっています。

:嬉しいですよね。でも僕らの日常の中の「普通」が、彼らの日常の中の「普通」が全く違うものだということは、触れてみないとわからないですよね。

上川路:そうですね。

彼女たちの夢

:彼女たちの夢はどんなことですか?

上川路:彼女たちの夢は、「周りの人たちと一緒に身近な生活をより良くしていきたい。みんなが尊厳を持って働けるようになりたい」という身近なところにいきます。

ここを一緒に考えていかないといけないと思っていて。ガザの中で、次世代を引っ張っていくリーダーを作りたい。その人たちはこれから10年も20年も30年も生きていくわけなので、「2050年のガザをいったいどうしていきたいのか。これからどういう国を作っていこうと思っていて、あなたの組織はどういう役割を果たして、自分たちは何をしていきたいのか」ということを彼女たちと議論をする。

その中で彼女たちが次第に心を開いてくれて、「実はこういうことを考えていたんだよね」とか、「私はコンクリートブロックを使って日本と同じようなビルをガザにも建ててみたい」と。そういう話を聞いた時に、「彼女たちが見せてくれる未来を一緒に見てみたいな」と感じました。一緒に夢を話すというのは、勇気づけられますよね。

「Japan Gaza Innovation Challenge(ガザビジ)」については「GARDEN」当該記事へ

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GARDEN編集部

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