解散総選挙後に予想される「4つのシナリオ」 「北朝鮮リスク」が急速に高まるのは12月か

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ところが今の日本には、理解しにくい独自要因が発生してしまった。今の政治状況を外国人にどのように説明すればいいのだろう。いや、それ以前に「小池劇場」が連日大賑わいで、明日にも何が起きるか分かったものではない。そこで途中経過には目をつぶり、10月22日の投開票日にどんな結果が出るか、4つのシナリオを作ってみた。

「4つのシナリオ」で最も可能性が高いのは?

1)与党大勝利シナリオ:自公で310議席(2/3以上)をキープ

今回の衆院選では小選挙区が6、比例区が4減員となり、合計465議席となる。ところが選挙前には自民が287、公明が35、合計322議席もあったので、なんと12議席減らしても3分の2議席を超える大勝利ということになる。何とも虫のいい話に思えるが、確率的には10%程度だろうか。
 この場合、第4次安倍内閣は国民の信を得て安定するが、安倍首相は自信満々で憲法改正に突き進もうとするだろう。経済界としては、かならずしも望ましくはない。

(2)与党逃げ切りシナリオ:自公で233議席(過半数)確保。希望の党が最大野党に

 安倍首相が「勝敗ライン」とする与党の過半数は、なんと89議席減らしても達成できてしまう。ゆえに確率的には60%といったところか。もっともこの場合、自民党内は大荒れとなり、1年後の総裁選挙に向けて「岸破聖太郎」などによるポスト安倍レースが始まるだろう。すなわち、弱い安倍政権の誕生となる。

 投資家目線で言えば、「アベノミクスの継続」が確定するので市場は株高、円安に向かうだろう。かねてからの筆者の持論だが、日本経済にとっては「弱い安倍政権」がベストなのである。

(3)大連立シナリオ:自公が過半数割れし、希望の党が連立に入って安倍内閣が継続

民進党の人たちは嫌がるだろうが、小池都知事の頭の中ではこういうシミュレーションもとっくに済んでいるだろう。確率は25%としておこう。
この場合は文字通りの不透明相場となる。希望の党はそもそも政党としてのガバナンスがなさ過ぎるので、小池代表に直言できる人が誰も居ない。最側近と言われている若狭勝、細野豪志両前衆議院議員でさえ、1日でハシゴを外されてしまう。つまりは感じのいい小沢一郎みたいな存在だ。ただし次にはもっとすごいシナリオもある。

次ページ残る4つ目のシナリオとは?
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