山尾議員の「政治家生命」は果てしなく厳しい なぜ「即時離党」という道を選んだのか

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山尾志桜里衆議院議員は民進党を離党する道を選んだ(撮影:吉野純治)

9月1日に誕生した前原誠司新代表の下で新幹事長への抜擢が内定していた山尾志桜里衆議院議員。ところが、2日夜に9歳下の弁護士とホテルでの“同宿”(当人たちは否定)が報じられることが発覚し、この人事は流れてしまった。当初は代表代行へとポストが代わるだけの予定だったが、本人の説明が曖昧だったため、結果的には無役となった。そして7日夜には離党届を提出するに至った。

7日時点では、議員辞職の噂まで飛び交った。「今すぐに辞めるのが筋だが、今すぐに辞めれば10月の補選になる。9月16日以降に辞職をすれば補選は4月になるので、本人が再度出馬し禊をすませればよいのではないか」(民進党関係者)。

補選を意識する声は自民党からも出た。「補選になれば、(比例で復活した)鈴木(淳司)さんも出ればいい。そして徹底的に戦って、それで勝てなかったら終わりだ」(自民党議員)。

議員辞職の道を選ばず

だが山尾氏の選択は、民進党を捨てて議員の地位を維持する道だった。7日夜に急きょ党本部に離党届を出し、集まった記者団に対しては文書3枚を読み上げただけで、質疑応答は行われていない。追いすがる記者の質問に対しても応じようとはしなかった。「ガソリン代問題の時と同じ。山尾さんは元検事なのに、説明責任を果たそうとしているようにはみえない」。わざわざ集まった記者からは、不満の声が噴出した。

党内からも同情する声はほとんど聞かれなかった。「優秀な人材なのに、残念だ」との形式ばかりの同情論はあったものの、本音がうかがえたのは某元議員の「今でも信じられない。あんなに上昇志向の強い人だから、もっと行動に気を付けると思っていた」との驚きの声のみだった。

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