JDI、「異色人材の参画」で目指す大改革の中身

伊藤嘉明CMO、「短期間で結果を出していく」

8月9日の会見での東入來信博会長兼CEO(撮影:大澤 誠)

――JDI入りは、東入來氏からの要請によるものですか。

ひと言でいえば、そうなります。50代後半や60代が役員を占めるなかで、47歳という最年少で、よそ者を入れることは、社内からの反発も想定されますが、それをわかっていて、私に期待してくれていることを感じました。

――なにが心を動かしたのでしょうか。

東入來さんの姿そのものです。話を聞くと、本気になってこの会社をなんとかしなくてはならないと考えていることがヒシヒシと伝わってきました。すでに、ビジネスマンとしても、経営者としても成功を収めた東入來さんが、69歳になって、わざわざ火中の栗を拾いに行く必要はありません。そうした立場であるにもかかわらず、JDIの再建に本気で挑んでいる。しかも、6社の文化を持った会社をまとめなくてはならないという苦労も伴うわけです。

伊藤嘉明(いとう よしあき)/1969年生まれの47歳。タイのバンコクで生まれ、米国オレゴン州コンコーディア大学マーケティング学士号及び米国サンダーバード国際経営大学院でMBA 国際経営学修士号を取得。その後、タイでの自動車メーカーのサーブを販売するオートテクニックタイランドでキャリアをスタートさせ、日本アーンスト・アンド・ヤング・コンサルティング、日本コカ・コーラ、米デル、米レノボ、アディダスジャパン、ソニー・ピクチャーズ エンターテイメントを経て、ハイアールアジアグループ(のちにアクアに社名変更)の社長兼CEOに就任した。主にBtoC分野での経験が長い(筆者撮影)

ただ、いくら 東入來さんでも、それを一人ではできない。私も、アクアで、同じ立場を経験し、一人では何もできないということを痛感していますから、話を聞いていると、嫌なことまでを含めて、まるで、デジャブーのように思い出されるんです。そうした東入來さんの姿を見て、私も一緒になって火中の栗を拾いに行くことを決めました。請われているのに行かないというのは、「卑怯」な気がしてしまったというのもありますね(笑)。そして、頭がすごく柔らかい方であり、人柄の良さ、人望の高さといったところも魅力でした。結構、波長が合う部分もあると思っていますよ。

――これは、やりたい仕事ですか。

確かに、東入來さんからお声がけをいただかなかったら、この会社に来ることはなかったですね。2016年3月にアクアの社長を退いてから、X-TANKコンサルティングを設立し、ベンチャー企業や中小企業などを対象にコンサルティング活動を行っています。これはすごい楽しい仕事です。もっともっとやりたいと思っています。しかし、いまやらなくてはならないのは、JDIの再建であると考え、この仕事に取り組むことに決めました。

短期間で結果を出さないと意味がない

――JDIへのかかわりは、時限的なもの?

私は、経営は短期間で結果を出さないと意味がないと思っています。30年、50年続く会社は素晴らしいと思います。ただ、長く留まって経営を担うのは、私の役割ではありません。アクアの社長兼CEOも2年契約でした。JDIも1、2年で結果を出さないといけない。

いや、JDIには時間が残されていないといったほうがいいかもしれません。6カ月、12カ月、18カ月、24カ月という期間で、それぞれに結果を示す必要があります。まずは年度内にどれだけの成果が出せるかが勝負です。一定の成果が出たあとは、中期的に見て、私の仕掛けたものが成長すればいいと思っています。

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