駅や列車で深刻化する「キャリーバッグ」問題 通行の邪魔、思わぬ「凶器」になることも

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キャリーバッグが原因で誰かをケガさせなければいいのだが…(写真: 風見鶏 / PIXTA)

「キャリーバッグを引いて歩いていた人が目の前でいきなり止まり、バッグで転んでしまった」「バッグを引いてバカンスに向かう子ども連れの傍若無人な振る舞いが堪えがたい……」、キャリーバッグをめぐるトラブルは、日本だけでなく世界のあちこちで起こっているようだ。

ところが、日本以外の国々で「キャリーバッグを持っての移動の際は周りの人々に気を配って」といったアナウンスや張り紙などに出合うことはまれだ。はたして、外国ではどんなトラブルが起きているのだろうか。英国で旅行用バッグをオンライン販売するローリング・ラゲージ社では、キャリーバッグやスーツケース、大型のリュックサック(バックパック)による公共交通機関でのトラブルについて、詳細にわたる調査を行っている。この統計を使って、英国など欧州におけるキャリーバッグを取り巻く問題について分析してみよう。

7割以上がキャリーバッグで嫌な思い

キャリーバッグの取り扱いをめぐっては、英国人も頭を痛めている。9割以上の人々は、駅や空港などでキャリーバッグなどを持って歩く際、「周りの人々に気を配る」としているが、一方で7割以上が「キャリーバッグで嫌な思いをしたことがある」と答えている。同様のアンケートを日本でも行ったら、似たような結果が出るのではないだろうか。

また、トラブルが最も多く起きる場所について、6割以上の人々が「鉄道駅と列車内」と認識しているほか、4割の人々が空港のターミナル内と答えている(場所については複数回答)。

この統計ではさらに、英国人が感じる「キャリーバッグを持つ人のマナーがひどい国」という数字も掲げられている。それによると、ワースト3の国としてスペイン、フランス、米国が挙げられているほか、それに次いでドイツとギリシャがよくない、ということだ。

では、どんなタイプの旅行者がキャリーバッグ絡みの問題を多く起こしているのだろうか。

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