日経平均は3週間ぶりに1万4000円回復 円安に振れ後場に上げに転換し3日続伸

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4日の東京株式市場は3日続伸した。日経平均株価は前日比75円43銭高の1万4053円87銭、TOPIXは同7.12ポイント高の1156.30となった。東証1部概算の出来高は22億6824万株、売買代金は1兆7881億円となった。日経平均が終値で1万4000円を回復したのは、8月14日以来3週間ぶりとなる。

本日午前の東京市場は前日終値比103円安で寄り付いた。前日までの2日間で589円と大幅上昇となったうえ心理的フシ目の1万4000円を目前にして、円安一服もあり主力株を中心にいったん利益を確定しようという動きが強く、前場は結局106円安で引けた。

昼のバスケットは約451億円が成立、「売り買い均衡」と伝えられ、市場への影響は軽微だった。

後場は前日終値比92円安の1万3885円、前引け比では13円高でスタート。アジア主要国の株価は総じて軟調だったが、一部にプラスに転じる動きが出た。為替も対ドル、対ユーロでやや円安に振れたことも追い風となり、先物に断続的に小口の買いが入って現物が引っ張られる形で14時近くには前日比プラスに浮上、14時直後には1万4000円台を奪回した。その後も戻り売りをこなしつつ上昇を続け、14時54分には78円高の1万4056円と今日の最高値をつけた。結局75円高の高値圏引けで今日の取引を終えた。

東証33業種のうち上昇は27業種、下落は6業種だった。上昇業種では2.62%アップの海運を筆頭に証券、不動産、鉄鋼と続いた。下落では精密機器、保険などの順だった。東証1部の値上がり銘柄数は全体の58%の1019、値下がりは同34%の589銘柄だった。変わらずは145銘柄。

個別銘柄では大幅下落した反動で戻した新日本科学、業績上方修正が伝えられた稲葉製作所の上昇が目立った。英国当局の訴追の報道があったオリンパスは値を下げた。

週末には2020年のオリンピック開催地の決定、米国の金融緩和(QE3)の縮小開始時期を決定するうえで重要な判断材料視される、米国の8月の雇用統計発表などのビッグイベントが待ち構える。明日以降も基本的に市場は様子見相場の様相が続く可能性が強そうだが、為替、先物、アジアの動向には引き続き注意が必要。

今日明日開催の日本銀行の金融政策決定会合でなんらかの追加緩和策などが出てくるかどうか、出来高など市場のエネルギーが回復してくるかも、今後の本格上昇相場への足場を築くことができるかを見極めるうえで、注目をしたい。

大西 富士男 東洋経済 記者

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おおにし ふじお / Fujio Onishi

医薬品業界を担当。自動車メーカーを経て、1990年東洋経済新報社入社。『会社四季報』『週刊東洋経済』編集部、ゼネコン、自動車、保険、繊維、商社、石油エネルギーなどの業界担当を歴任。

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