日経平均は半月ぶり1万3900円台回復 円安進行で全面高の展開で405円高の高値引け

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3日の東京株式市場は大幅続伸。日経平均株価は前日終値比405円52銭高の1万3978円44銭、TOPIXは同31.40ポイント高の1149.18ポイントで引けた。終値で日経平均株価が1万3900円台を回復したのは8月14日以来およそ半月ぶり。東証1部の出来高は概算で24億2722万株、売買代金は1兆9565億円だった。

前日の米国株式市場はレイバーデーのため休場だったが、8月のPMI(製造業購買担当者景気指数)がユーロ圏で約2年ぶり、中国で1年4カ月ぶりの高水準を記録したことが好感され欧州株は軒並み大幅高に。為替もシリアへの軍事介入が先送りされたことから投資家のリスク回避姿勢が和らぎ、1ドル=99円台半ばまでドル高円安が進行。約1カ月ぶりの円安水準となったことを受けて、輸出企業に対する業績上振れ期待が再び強まり、本日の東京市場は主力株を中心にほぼ全面高となった。

政府が9日に発表を予定する4~6月期GDP(国内総生産)の改定値が上方修正されるとの見方が広まるなど、国内景気への回復期待が強まったことも支援材料になった。

日経平均株価は1万3748円の高値で寄り付いた後も上げ幅を拡大。昼のバスケット取引は105億円が成立し「売り買いは均衡」(市場関係者)と伝えられたが、買い優勢の展開は後場に入ってからも続き、高値で大引けを迎えた。

東証1部の値上がり銘柄数は1629で全体の92.9%。ファーストリテイリング、ソフトバンク、ファナック、KDDI、京セラ、トヨタ自動車、野村ホールディングス、東京海上ホールディングス、三井住友フィナンシャルグループ、三菱UFJフィナンシャル・グループなど、輸出関連から内需株まで幅広い銘柄が買いを集めた。値下がり銘柄数は88で5.0%、変わらずは34で1.9%。東証33業種別でも証券の4.84%を筆頭にすべてが上昇。上昇率が最も低かった空運も1.40%の上昇率を記録した。

明日にかけては、本日23時に発表される米国のISM製造業景況指数が最大の注目点。これを受けて、休場明けの米国市場がどう動くかがポイントだ。

長谷川 高宏 東洋経済 記者
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