ミズノやゼット、野球離れに「球活」で反撃 宿敵同士の野球用品メーカー21社が共闘

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教員向けの「ベースボール型」授業の研究会に参加した元プロ野球・中日の遠藤政隆さん。現在は球団職員だ(筆者撮影)

時折水分補給をしながら、講義は、試合形式に移行する。遠藤講師が「盛り上がっていこう!」と声をかける。

最初は、攻撃側がボールを投げて走り、それを守備側が確保するゲーム。ボールを確保した人の周囲に守備側全員が集まればアウト。アウトになるまでに回った塁の数が得点になる。次はティーに乗った球を打ち、それを守備側が確保するゲーム。最後はティーで打った球を各塁に送球すればアウトというゲームを行った。試合がだんだん野球らしくなっていく。

この3種類のゲームで約1時間半。ハッスルしてボールを飛ばしたり、塁を回るときに転倒したり、体育館は歓声に包まれた。

授業の進め方を教える講義だから、ゲームの目的を説明し、「この部分は先生方の判断で決めてください」などとポイントとなる部分の説明も行うが、あくまで「先生方が楽しむこと」に眼目が置かれている。

参加した教員の評判はおおむねよかったようだ。岐阜市内の国立大付属中学の女性教員は「今の生徒、特に女子はボールを投げるという経験をしてこなかったので、ほとんど投げられません。そういう生徒に口で言うだけでなく、こういう動きをすると自然にひじが上がるとか、具体的に教えてもらったのがよかったです」と感想を述べた。

岐阜市内の公立中学の男性教員も「ゲームは運動が苦手な子でも楽しめるようにできていたので、よかったと思う。私自身は野球の経験はまったくないけど、やってみて本当に楽しかった。うちは3年生の野球部員がゼロ、授業できっかけ作りができたら」と話した。

講師を務めた2人は、共にこの仕事をして2年目。元中日選手の遠藤は、「とにかく、終わった後に楽しかったなと思っていただけることを目指しています。学童野球などを見に行きますが、チームが合併したとか、6年生が足りなくて5年、6年が駆り出されたとか、競技人口が減っているのを実感します」と話す。

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