高級ミニカーに魅せられた男の並外れた情熱 知らなくてもいいが知ろうとしないのは罪だ
大人の心を鷲掴みにする、高級な“玩具”
――(店内中央に飾られた製品を見て)これは「ミニカー」なんですか?
小林豊孝氏(以下、小林氏):それは1/8モデルといって、文字通り実車の8分の1サイズ、ミニカーと呼ばれるものの中ではかなり大きなものです。このモデルでは世界で十数台程度しか生産されていないもので、また、ここでしか販売していません。そうした大きなサイズから、1/18、最も一般的な1/43から1/64、1/87サイズと、大小さまざまなモデルを展示販売しています。ミニカーと言うと、一般的には子どもが扱う「おもちゃ」をイメージされるかと思いますが、私たちが取り扱うものは、普及帯の1/ 43モデルで1台8000円前後と、ちょっと高価な大人のための「玩具」であり、細部まで本物に徹底的にこだわって作り込まれています。その精巧さから、私たち愛好家の間では、ミニカーと呼ばずにモデルカーと呼ぶ人も多いです。
ここは、数あるモデルカーメーカーの中でも、特に精巧さが評判のMINIMAX社製Spark Modelを取り扱う正規代理店で、国内初の拠点として、ショールームの役割も担っています。Spark Modelのブランドは一般的な他メーカーと違い、設計から開発、生産まで同一拠点にあり、自社工場を持ち、独自の素材で開発体制を敷いています。小ロットのマニアックな車種など、今までの業界の常識ではできなかったモデルカーを数多く世に出しています。
社長のHugues Ripert(ウーゴ・リペール)氏の、モデルカーへの並々ならぬ情熱が盛り込まれたSpark Modelは、月に平均して40種類ほどの新製品がリリースされています。例えばレーシングカーでは同じ車種でも、レースによってボディやウィングの形状も異なり、さらにスポンサーのロゴマークやゼッケン、車検証なども違ってくるのですが、そうした部分に至るまで、とにかく本物を忠実に再現しているのが特徴です。その精巧な作り込みをじっくりと堪能して欲しいとの想いから、このギャラリーではネットでの取り扱いは一切せず、店頭でのみ販売をおこなっています。