ウォンテッドリーの「批判記事排除」は問題だ ネットでは「もみ消し」などできないのに…
ネットで「SEO」の看板を掲げている事業者の中には、あたかもネット上の評判を管理できるかのように喧伝しているところが少なくない。
では本当に管理できるのかというと、今回のように都合が悪い情報を発見しにくくするなどのテクニックを駆使し、それが発見されてかえって悪い結果を招くこともある。そもそも、こうしたテクニックをSEOと呼ぶべきではないだろう。
”評判”という目に見えない価値
実は先週末に発行したメルマガ「IT・ネット直球リポート」の中で、似たような話題を取り上げていた。メルマガ内での話題はVALUが中心で「VALUを通して感じる”評判”という目に見えない価値」というタイトルのストーリーである。
VALU発行者はVA購入者(支援者)に責任を負っていない。純粋に「応援」している支援者もいるだろうが、では発行者が応援に見合う努力、活躍ができるかどうか、あるいは「優待」と称するちょっとした”お返し”がされるかどうかは保証されていないのだ。
心地よい言葉ばかりを発していたものの、その後、沈黙が続いたり、何の活動もしていなかった、あるいは嘘があったなど、現実と本人の主張が乖離していくことが考えられる。そうしたことが起きた時、毀損されるのは本人の”評判”、レピュテーションだろう。
VA発行者が放出したVA数や額と比例して、発行者が負うレピュテーションへのリスクは大きくなる。先日のユーチューバー・ヒカル氏の例でいえば、行動そのものの問題もあるが、VALUが"自らの評判"の切り売りだと定義するならば、知らず知らずにもっとも大切な、そして目に見えないネットソーシャルにおける評判をお金に換えようとした、極めて稚拙な事例とも言える。
現実にはVALU運営サイドによって彼はビットコインの出金を停止させられ、それに伴って自分のVAを買い戻すなど”評価の買い戻し”を試みている。しかし、評判を取り戻すことは極めて難しい。
インターネットの時代、評判を獲得しようと”ズル”をしようとしても、あるいは評判を落とさずにズル賢く儲けようとしても、瞬く間に可視化されてすべてを失う可能性がある。もちろんすべてではないが、そのリスクの大きさ、ネット社会の伝搬速度の速さは心に留めておくべきだろう。
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