投資を避ける人に教えたいお金が増える鉄則 100円を101円にすることから始めてみよう

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「おカネがなくなる危険があるじゃないか」という反論が聞こえてきそうです。その意見は、あながち的外れでもありません。リスクはあります。でも、おカネがちゃんと増えていく方法はあります。そんな投資法を選べばいいのです。 

選ぶ道筋さえ間違わなければ、おカネはもともと持っている「勝手に増えていく性質」を発揮して、ちゃっかりと増えていきます。そんな詐欺のようなうまい話はない? そんなことはありません。探せばあります。

「100円が101円になれば大成功!」

投資に対する間違った考えの多くは、短期間で大きな成果を得ようとする焦りの姿勢から始まります。世の中には、100円がすぐに1万円に化けるような、インスタントで都合のいい方法はありません。あったら、それこそ詐欺やインチキです。もしくは賭博でしょうか。

そうではなく、100円が101円に増えれば大成功です。1円でもプラスはプラス。投じたおカネが少しでも増えれば、それはもう立派な投資なのです。

いまは、あまりオススメはしませんが、日本の銀行への預金も投資の一つです。世間一般では、「銀行預金イコールおカネを貯めること」と考えられていますが、それは大間違い。私たちが銀行に預けたおカネは、銀行の奥に設置されている金庫に静かに眠っているわけではありません。

銀行は私たちから預かったおカネを企業や店、個人などに貸し付け、また国債の購入に充てています。運用して利益を上げ、その見返りとして私たちに(非常に少ないですが)利子を支払っているのです。ほら、増えて戻ってくるでしょう。これは、貸し付け投資という投資なのです。私たちは銀行に預金という名前で貸し付け投資を行い、元本に利子を足して、返してもらっているのです。

いまから30年近く前、1980〜1990年代には、銀行の定期預金の金利は5〜6%でした。郵便貯金の10年定期預金の金利はさらに高く、8〜12%の時代もありました。普通預金の金利が0.001%の水準にまで落ち込み、定期預金の金利も0.02%程度しかない現状を考えると、夢のような数字ですが、当時は誰もがそれを当たり前だと考えていました。銀行預金や郵便貯金は、堅実かつ高利回りの投資法であり、誰もが気軽に始められる身近な投資法だったのです。

ただ、そんな時代が戻ってくる可能性は低い。いまの時代にはいまの時代にふさわしい投資法があります。100円が101円に増えれば大成功と書きましたが、いま銀行に100円を1年間預けても金利は1円にもなりません。いまの時代に合った、もっと賢明な投資方法を選ぶ必要があります。

(2)小金でも大丈夫、堅実に増えればいいと考えよう

いまの世の中、私たちが目指すべき投資方法とは、元本を損なうリスクが少なく、確かな利回りのある投資方法です。

利回りについては、決して欲張ってはいけません。インターネットの世界では、「これだけで利回り20%」とか「1日に10分作業をするだけで、1万円の報酬が得られる投資がある」などという、怪しげな情報が氾濫していますが、そんなうまい方法など100%ありません。 

怪しげな投資やリスクの高い投資に耳を傾けることなく、気軽に始められて、かつ堅実な投資方法に照準を合わせましょう。投資とは、言葉を換えれば「価値を新たに創造すること」。くどいようですが、100円の投資が101円になって、1円増えれば、それは「価値が生まれた」ということ。立派な投資です。

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