子どもの大事な「敏感期」に親ができること 「モンテッソーリ教育」の本質はここにある
このように聞くことで、子ども自身が「次は靴下をはくんだった」「帽子をかぶるんだった」と思い出すことができ、準備が進むはずです。少なくとも、無理矢理靴下をはかせた揚げ句、泣かれて脱いでしまう……といったことは、避けられるでしょう。
「席を譲れない」→「場所」にこだわる敏感期
「同じものが同じところにあると安心する」という時期があります。ですから、テーブルの席も「ここはママの席」「こっちはパパの席」などと、人とセットで覚えています。そのため、お客さんがくると困ったことに。「ここはママの席なの!!」と真っ赤になって怒ったりします。このようなときには、あらかじめ断っておくことが大切です。
「今日はお客さんに、ママの席をどうぞするからね」
このように伝えておくだけで、子どもは納得するものです。
子どもに「わがまま」というレッテルを貼らない
最後に、お母さんからよく相談される、「独り占め」に関しての声かけについてお伝えします。子どもは独り占めという行為を通して「所有」という概念を学んでいます。ですから、子どもが何かを独り占めしていたら、まずはその子の気持ちを認めてあげましょう。
「まだ、使いたいんだね」
そのうえで、どうしてもお友達に貸さなければならないときは、子どもに決めさせるようにします。
「○○ちゃんも遊びたいみたいだから、どれなら貸せるかな?」
「3つあるから、1つ貸してあげようか?」
ブランコの交代ができない、というのも典型的なお悩みです。
「10数えたら交代しようか?」
「10回押したら交代できるかな」
などもいいですね。
大切なのは、子どもに「わがまま」というレッテルを貼らないこと。これだけは注意してください。
敏感期は本能ともいわれます。子どもはそういうふうにプログラムされているのです。何かに特にこだわるという成長に不可欠な行動を、大人は勝手に「イヤイヤ期」と呼んでいます。子どもは必死に、将来の才能、人間関係、社会性などにかかわる基礎をつくっているのですから、それをしかったり、やめさせたり、とめたりしないようにしたいものです。
(構成:黒坂真由子)
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