マックが既存店をここまで浮上させた秘訣 2017年上期の業績は絶好調、どこまで続く?
定番商品の刷新としては、1月の100円コーヒー、さらに4月にはビーフを使用した定番ハンバーガーとして8年ぶりの新商品となる「グラン」を投入した。
定番品の割引は、6月にビッグマックセットの割引を、6月末~7月にかけてはマックフライポテトを全サイズ150円で提供するキャンペーンを実施した。全ての客を対象としたビッグマックとポテトの一斉値引きとしては鶏肉問題に揺れた2014年夏以来となる。
3月にはドコモのdポイント、6月には楽天スーパーポイントの取り扱いを開始するなど、他社との提携も目立った。
顧客満足度(CS)が上昇
こうしたメニュー刷新やマーケティング戦略が客の支持につながっているのは、JSCI(日本版顧客満足度指数)の調査結果からも読み取れる。
同調査は、サービス産業生産性協議会が経済産業省の協力のもと、2009年から実施する日本最大級の顧客満足度調査だ。
マクドナルドの顧客満足度指数(CS)は異物混入問題が起こった2015年を底に回復基調にある。2017年6月実施の調査では64(100が上限)となり、期限切れ鶏肉問題や異物混入問題が発生する前の2013年の水準に戻った。月に1回以上訪れるヘビーユーザーに関しては67.6となり、全体の水準を押し上げた。
同調査は接客など個別の要素も調査している。調査開発に携わった法政大学大学院の小川孔輔教授は「接客や店の清潔さは2013年の水準に戻ったに過ぎないが、メニューやポイントプログラムなどマーケティングに関する項目では2013年を上回っている」と指摘する。
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