中国の動画配信サイト「ビリビリ動画」の正体

年に1度の祭典に行ってみてわかったこと

ビリビリワールドにて。マスコットキャラクター「22娘」「33娘」のコスプレをするコンパニオン(ビリビリ動画提供)
日本のニコニコ動画にインスパイアされて始まった中国の動画配信サイト「ビリビリ動画」。10万人を集客する、その年に1度の祭典「ビリビリマクロリンク」で見た新潮流の実態とは?

注目を集めている「二次元経済」とは?

当記事は「ニューズウィーク日本版」(CCCメディアハウス)からの転載記事です。元記事はこちら

中国には「二次元経済」という言葉がある。

中国IT業界の雄、テンセントの映画部門であるテンセントピクチャーズの程武CEOが2015年に提唱した概念で、「優秀なアニメ・マンガ原作(知的財産=Intellectual Property、IP)を育て、ゲーム、映画、文学など関連製品に広げ、流行文化を創り上げる」という内容だ。

時価総額3兆香港ドル(約42兆円)を誇る巨大企業グループがアニメ、マンガとはなんともニッチな商売をしている......と思われるかもしれないが、不思議な話ではない。テンセントはQQや微信(ウィーチャット)というメッセンジャーアプリを筆頭に、さまざまな分野で支配的地位を築くITジャイアントだが、実はその収益の多くはゲームに由来している。

今年もスマホゲーム「王者栄耀」の大ヒットで時価総額を大きく伸ばした。むしろコンテンツを育て、ゲームに結びつけるのは彼らの本業なのだ。

ゲームという、今のIT業界で稼ぎ頭のサービスと関連しているという意味に加え、95後(1995年以降に生まれた若者)、00後(2000年代以降に生まれた若者)をいち早く取り込むという意味でも「二次元経済」は注目を集めている。

「二次元経済」において、テンセントと並び注目を集めるのがビリビリ動画だ。名前から見当がついた人がいるかもしれないが、日本のニコニコ動画にインスパイアされて始まった、中国の動画配信サイトである。ニコニコ動画から遅れること3年、2009年に開設された。

次ページ年に1度の祭典「ビリビリマクロリンク」の様子をお届けする
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