トルコのエルドアン大統領が強権支配を進めている。同国では野党が楽観的になれるような理由はほとんどない。数少ない例外が、今月7月、イスタンブールで行われた大規模デモである。
首都アンカラから最大都市イスタンブールまで25日間の行進を行ったデモ隊に向けて、最大野党・共和人民党(CHP)のクルチダルオール党首は「正義の集会は始まりへの第一歩だ」と語った。
デモの目的は何だったのか
問題は、分断した野党が、単なるスローガンを超えて、エルドアン体制に意味のあるプレッシャーをかけられるかどうかだ。
デモ隊がイスタンブールに到着する数日前、私はクルチダルオール氏と話をしたが、デモの規模に同氏自身、驚いているようだった。デモは有力紙ヒュッリイェトの元編集長でCHP議員のベルベルオール氏が逮捕されたことをきっかけに、予期せずして起きたものだ。
行進の具体的な目標は、デモ隊が450キロメートルの行程を歩ききったところで、ようやく形になってきた。クルチダルオール氏がイスタンブールに到着する頃、デモ隊が叫んでいたのは、経済的平等、教育を受ける機会、男女平等、民族・宗教差別の禁止だった。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら