汚部屋がスッキリ!親の家を片づける技術 ミニマリストが実践した「BEFORE・AFTER」

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モノごとに片付けるとしたら、一度大量のモノを、1カ所に集める必要があります。親の家でこれをやろうとすると、あらゆる場所にモノがあふれかえり、親子共々「寝る場所もない!」「足の踏み場もない!」ということになりかねません。

当然、そうした状況は高齢の親にとっては危険です。モノにつまずいたり、片付けの途中でモノが落下してきたりしてケガをする可能性もあります。そうならないためにも、1部屋ごとに片付けを「完了」させていくことが重要なのです。

親の家が広ければ広いほど、片付けには時間がかかります。仕事をしている場合、毎日は親の家に通えないでしょう。そういうときも部屋ごとに片付けていけば、途中で中断することができます。

触れてはいけない場所もある

【原則④】「ホットスポット」は触らない

子の立場からすると「明らかなゴミ」でも、いきなり捨ててはいけないモノも存在します。私はこれを親の「ホットスポット(言い換えると、地雷原)」と呼んでいます。

ホットスポットにはモノが大量にあるので、もし最初に捨てることができればスペースが大幅に空きますが、あえてここは後回しにしましょう。最初にこの地雷を踏んでしまうと、せっかく芽生えた親の「片付けよう」という気持ちが一気に消えてしまいます。ホットスポットには、次の3つの特徴があります。

① 親が迷わず「捨てたくない」と言う
② 同じモノが大量にある
③ 人生に通じるモノがある

義母は、夫婦2人だけの生活にもかかわらず、冷蔵庫4台、食器棚5台を所持していました。義母は料理を作ることがとても好きで、食器にもこだわりがあります。以前私に「料理をしているときが、いちばんのストレス解消になるのよ」と話してくれました。好きな料理に関係するからこそ、こんなにモノが増えてしまった。彼女にとってキッチンは、まさにホットスポットだったのです。

最初は私も「夫婦2人に冷蔵庫は1台で十分でしょう? 3台を捨てたらどうでしょうか? 明らかにゴミでは……」と言いそうになりましたが、ホットスポットだと気づいてからは、ぐっと我慢しました。結局今回の片付けでは、義母の家のキッチンにはいっさい触っていません。

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