バブル世代の「最悪上司」が会社をダメにする 若手を使って「社内秘密警察」を組織する例も

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藤野:でも、それはいつの時代にも言われていることみたいですね。古代エジプト時代の象形文字でも「近頃の若者は……」という言葉が書かれていたとか、哲学者プラトンが「近頃の若者は年長者を敬わず、両親に反抗する」と言ったとか、いろいろな話があります。

渋澤:1980年代の後半というと、日本に外資系金融機関がものすごい勢いで入ってきたときでもありましたね。確か1988年前後から、東大卒、慶大卒など、日本の優秀な大学を卒業した学生をどんどん採用していた記憶があります。

本当においしい思いをしていたのは、バブルの上の世代

藤野:でも、バブルで本当においしい思いをしたのは、私たちの世代よりも上の人たちでしょう。就職活動こそ簡単でしたが、新入社員の頃って給料やボーナスも少ないから、経済的に潤っていたわけではありません。私なんか、1990年に入社してすぐ、野村証券の損失補塡問題や、稲川会への資金供与問題が立て続けに生じて、ボーナスがゼロになりましたから。アルバイトをやらないと、くらいの状況になりまして。

中野:え~? 本当ですか。

藤野:就職する前に家庭教師のビジネスをやっていたため、その頃、学生には過分な収入を得ていたこともあって、野村投資顧問に入って初任給をもらったとき、額の少なさに愕然としました。しかも、ボーナスゼロが続きましたから、途中で貯蓄が底を尽き……。だから、バブルのとき、本当においしい思いをしたのは、実はバブル世代ではなくて、当時、課長クラスだった人たち、つまり、今だと60歳くらいになっている人たちが該当します。

渋澤:ただ、そういう私たちが今、50代になって世の中全体を見渡したとき、組織は頭から腐るなどといわれますが、私はバブル世代である今のミドル層にも問題があるのではないかと思うのです。あと少し頑張れば部長、あるいは執行役員になれるというミドルが、自分の出世を無駄にしたくないということで、会社に問題があったとしても、じっと静かにしている。自分で地雷を踏まなければ、自動的に出世の階段を上っていけるという幻想にとらわれたミドルが大勢いると、会社を「東芝化」させるのではないでしょうか。大企業ほど、この傾向が強いように思えます。

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