「東京転居で結婚できた」女性の運命の出会い

「30代・キャリア志向」がネックにならない

「30過ぎで大学院卒の私が、田舎で結婚相手を見つけるのは無理だと思いました。東京に出てきてよかったです。30代で独身の高学歴女性が多いので、気が楽になりました」

ここは中央区の月島にある川沿いの蕎麦(そば)店。夫の英樹さん(仮名、32)と一緒に来てくれたのは、都内の医療機関で働いている伊藤綾子さん(仮名、37)。黒いブラウスに金色のアクセサリーがよく似合う細身の美人だ。3年前に関西地方から上京し、婚活サイトに入会。英樹さんのほうからアプローチがあり、翌月には結婚を前提とした交際を始めた。その年末に2人は入籍を果たす。

綾子さんはモテないタイプではない。関西の地元にいた頃も3人の男性と真剣な交際をした。それぞれA、B、Cさんとして、恋愛と破局とを簡単に振り返ってもらおう。

ショックを引きずって、恋愛のやり方も忘れてしまった

「Aさんとは学生時代の同級生です。7年間も付き合っていて結婚する話になり、お互いに親にあいさつしたのですが、うちの親は反対でした。Aさんには1度浮気をされたことがあり、私がショックで激やせしてしまったことを親は知っていたからです。結局、Aさん自体が結婚をしぶりはじめたので別れました。26歳のときです。それでもやっぱりショックで、30歳ぐらいまで引きずっていましたね。恋愛のやり方も忘れてしまっていました」

20代のうちに結婚したい人にとって、学校の同級生と会社の同期は「結婚相手の2大リソース」と言えるだろう。そのうちの1人と長く付き合った末に別れてしまった場合、受けるダメージは小さくない。綾子さんがようやく次の恋人を見つけたのは31歳のときだった。

出会いは合コンだった。6歳年上のBさんは勢いのある営業マン。積極的にアプローチをしてくれた。しかし、半年後には振られてしまう。綾子さんが仕事に関係する分野で大学院に通うことを決めたあたりから関係がギクシャクした。

「後から共通の知り合いから聞いたところでは、私が大卒であることにも高卒の彼は引け目を感じていたそうです。結婚したら女の人には家庭を守ってほしいと思っていたようで、大学院に行くなどはとんでもないことでした」

進学先の大学院でも5歳下のクラスメートのCさんと恋人になった。しかし、結婚を急ぐ綾子さんを受け止めきれなかった彼からは振られてしまう。

そんな綾子さんにとって、33歳での上京は吉と出た。キャリアと経済の面では、綾子さんが学んできた分野でトップクラスの医療機関に職を得ることができた。「30代独身、大学院卒」の経歴が目立つこともない。東京には友人知人が少ないため、綾子さんは思い切って婚活サイトに登録。そこでアプローチをしてくれたのが5歳下の英樹さんである。

「歳が離れているけれどいいのかな、申し訳ないな、と最初は思いました。でも、同じく関西出身なので親近感が湧いて、会ってみることにしたんです」

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