澤田社長、「ファミドンキをぜひ実現したい」 ファミリーマートが次々と提携を広げる理由
――ローソンがレジロボやRFID(電子タグ)の実験を行っている。こうしたイノベーション競争は過熱していくのか。
競争というよりも、変わらないと生き残れない。ローソンやセブンと競争しているつもりはない。お客様に寄り添って、加盟店の皆さんの負担を減らして幸せになっていかないと、コンビニという業態が続かない。今回の提携もそういうところを意識した。
新しい分野は自前だけでやっていくには不十分。人材もそこまで育っていない。しかし、ITを活用した業務改革は待ったなしの状況だ。米アマゾンが高級スーパー、ホールフーズ・マーケットの買収に動いたのは、強烈なメッセージ。日本は本当にのんびりしている。激しくアクセルを踏まないと、5年先に生き残れるかわからない。
「将来、24時間営業はなくなるかもしれない」
――ユニー・ファミリーマートHDとドンキホーテHDが業務提携に向けた検討を開始した。コンビニとドンキがどのように協業していくのか。
いろいろな分野でできる。ただ、検討が始まったにすぎず、何かを言える段階ではない。ドンキの店作りは面白い。チェーンストア理論を度外視して27期連続で増収増益を果たしている。われわれも謙虚に学ばなくてはいけないところがいっぱいある。
――たとえばファミマとドンキがコラボレーションして「ファミドンキ」のような業態を出す可能性はあるのか。
ファミドンキ……、ぜひやりたい。コンビニだけど、めちゃくちゃなお店。でも弁当も売っているなんて面白いと思う。期待してほしい。
――セブンの古屋一樹社長は4月に東洋経済が行ったインタビューで「24時間営業をやめるつもりはない」と明言した。ファミマとして24時間営業を見直す考えはあるのか。
業界内でのコンセンサスは必要だ。ただ、(24時間営業を見直す)研究はしなきゃいけない。たとえば、ファミリーレストラン大手のロイヤルホストは24時間営業をやめて、売上高も利益も上がったと聞く。まだ答えは出せていないが、長い目で見ると24時間営業はなくてもいいのかもしれない。
――セブンはファミマの牙城ともいえる沖縄に2019年度までに進出することを表明した。
大いに結構だと思う。競争原理が働いていいのではないか。
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