セブン古屋社長激白「24時間営業はやめない」 人手不足にコンビニ王者はどう対応する?

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深刻な人手不足で現場は疲弊。24時間営業を見直すべきという声も上がっている(編集部撮影)
厳しい消費環境でも、業績を伸ばしてきたコンビニエンスストア業界。だが、人手不足や人件費上昇の影響が徐々に色濃くなっている。
業界内では24時間営業を見直すべきとの声も出始めた。大手コンビニ首脳は24時間営業について「1社だけで決める話ではなく、業界全体として本気で向き合わなくてはいけない時期に来ている」と強調する。
そんな声に業界のガリバー、セブンーイレブン・ジャパンはどう応えるのか。古屋一樹社長を直撃した。

チャージ1%減額が公平かつ平等

──今年9月から加盟店から受け取るチャージ(経営指導料)を1%減額することを決断した。セブンがチャージ率の見直しに踏み切るのは1973年の創業以来初めてのことだ。

約1年前から議論してきた。店の売り上げも伸びてきたが、人件費はそれ以上に上昇している。さまざまな方法を検討したが、チャージ1%減額が加盟店に対して公平かつ平等という結論に至った。この施策で加盟店1店当たり月6.5万〜7万円の負担減になる。人件費の補塡だけではなく、従業員が働きやすい店づくりにも使ってほしい。

──今回の減額措置では支援が不十分、という声も聞こえてくる。

現在約1.9万店を展開し、その店舗をおよそ1.3万人の加盟店オーナーが支えている。いろんな意見があって当然。ただ報告を受けているかぎりでは、総じていい方向にとらえてもらえているようだ。

──チャージ減額に関するリリースには“当面の間”実施するとあるが。

基本的にはずっと続けていく。エンドレスだ。

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