セブン古屋社長激白「24時間営業はやめない」

人手不足にコンビニ王者はどう対応する?

──これまでセブンは既存店売上高が57カ月連続で前年同月を上回るなど好調だが、2017年度の営業利益は2440億円と横ばいの見通しだ。

今回の加盟店支援は半期だけで80億円の負担となる。広告宣伝も積極的に行う。経費増になる部分を除けば、100億円以上の増益は可能だ。勢いが弱まっているわけではない。

──コンビニ事業はセブン&アイ・ホールディングス(HD)全体の8割超の利益を稼いでいる。チャージ減額に踏み切るのには葛藤があったのでは。

グループの利益バランスはあくまでHDが見ること。私はセブンの代表として、加盟店の利益を確保する必要がある。

今のHDのトップが井阪(隆一)社長というのも大きかった。井阪さんがセブンの社長、私が副社長の時代からチャージ減額について話し合ってきた。そうした流れもあり、HDに快諾してもらえた。今回のチャージ減額で絶対に利益を落とさないということはHDと約束した。 

深夜閉店なら朝晩苦戦

──深夜帯の人手確保は困難な状況が続いている。セブンとして24時間営業を見直す考えはないのか。

見直すつもりはいっさいない。夜11時から朝7時の売り上げや人件費を考えれば、閉めたほうがいいというのは誰もが持つ発想だ。

だが、そんな単純な話ではない。セブンの場合、朝昼晩とピークの時間帯が三つある。仮に深夜帯に閉めてしまうと、朝と夜の売り上げが激減してしまう。朝7時に来ても、商品が棚に十分並んでいない。夜11時に店に行くと、閉店前なので品数が減っている。その結果、販売の機会ロスが起きる。おそらく店の売上高は3割ぐらい減るだろう。

古屋一樹(ふるや かずき)/1982年セブンーイレブン・ジャパン入社。2004年常務取締役リクルート本部長、2009年副社長を経て、2016年5月から社長(撮影:田所千代美)

──地方では深夜に客が来ない店もある。そうした店舗でも深夜に開け続ける必要があるのか。

いつでもセブンが開いているというのが、お客様の安心感につながる。

作業割り当てという観点からも、深夜の営業をやめると、昼間に作業負担が集中してしまう。20〜30年前に24時間営業に異議を唱えた加盟店があり、数十店が16時間営業にしたことがあった。結局、そのうち9割の店舗は自ら24時間営業に戻していた。

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