JR中央線快速、こうすれば混雑を解消できる 京葉線を東京から三鷹へ延伸する案も
中央線快速電車の混雑率を150%まで低下させるには、最混雑1時間あたり2万人程度の輸送力が新規に必要である。これは、6両編成22本で輸送力1万8084人のつくばエクスプレスに相当する。
そこで、平成12年の運輸政策審議会第18号答申に続き、平成28年の答申(後述)で東京‐三鷹間の地下新線の建設と中央線の三鷹‐立川間の複々線化が盛り込まれた。
計画は、京葉線を東京駅から三鷹まで大深度地下トンネルで延伸、三鷹‐立川間に直通運転することを想定している。しかし、JRの計画では複々線化により中央・総武緩行線が立川まで延伸する計画であり、東京までの地下新線については、事業主体を含めて、列車の運行方法については、まだなにも決まっていない。
三鷹での乗り換えが不便に
なお、中央快速線では現在、同じ線路を快速と特別快速が走っており、国分寺と三鷹で相互に接続して、都心への速達性を高めている。接続駅ではホームの対面で快速と特別快速を乗り換えることができるのが便利である。複々線化後は、立川‐三鷹間の各駅に停車する列車と途中国分寺だけに止まる列車の2種類が走ることになるだろう。
現在、この区間を中央快速線の快速が各駅に停車するが、中央快速線が途中国分寺のみの停車となると、国分寺以外の途中駅では停車するのは総武・中央緩行線と地下鉄東西線の電車ということになる。都心に向かう乗客は、国分寺か三鷹で特別快速・快速に乗り換えなければならない。しかも三鷹駅では、緩行線電車は1・2番線であるので、階段を上がって3~6番線に移らなければならなくなる。
また、三鷹‐東京間のこの地下新線が建設されるとして、これに中央線の特別快速を移すと、三鷹駅での特別快速と快速の緩急接続はできなくなる。複々線化と新線への直通により、利用者はかえって利便性を損なわれる可能性がある。
現在の利便性を維持するためには、新線を建設するよりも、立川‐三鷹間の複々線化と、三鷹‐中野間の線路を内側緩行線、外側急行線に入れ替えを行い、現在三鷹で折り返している総武・中央緩行線と地下鉄東西線の電車を立川まで延伸するのがよい。そのうえで快速線は、特別快速を廃止して快速に統合、停車駅は立川・国分寺・三鷹・吉祥寺・荻窪・中野・新宿と統一するのが望ましい。三鷹‐東京間に地下新線を建設するよりも、三鷹‐中野間の線路の入れ替えをする方が建設費用は確実に小さい。
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