メガネスーパーの「黒字化」が実現した理由 赤字続きだった企業の何が変わったのか
キーワードを基に様々なジャンルのフロントランナーからビジネスのヒントを聞く「飛躍のアルゴリズム」。今回は「メガネスーパー」代表取締役CEOの星崎尚彦氏。赤字が続いていたメガネスーパーをわずか3年で黒字に転換させたその手腕に迫る。
星崎尚彦氏は、1966年生まれ、東京都出身。1989年に早稲田大学法学部を卒業後、三井物産に入社。1999年にスイスのIMDビジネススクールへ留学。在学中にスイスの宝飾メーカー「フラー・ジャコー」と出会い、MBAを取得後は同社日本法人の経営者に就任。以後、アメリカのスノーボードブランド「バートン」などの代表取締役を経て、2013年に投資ファンドの要請でメガネスーパーに入社。同年7月に社長に就任。
ひと言でいうなら「やる気」
――星崎さんは、赤字が続いていたメガネスーパーをわずか3年で黒字に転換させたということですが、ズバリその秘訣(ひけつ)をひと言でお願いします。
ひと言で言うと「そこにいる人たちにやる気を出してもらった」ということだと思います。
――具体的には?
「やる気を出す」って簡単なんですが、赤字が続いていると基本はネガティブになってたりとか、思考停止なるんですよね。そこを「じゃあ、君たちがこの店を黒字にするにはどうしたらいいと思う、自分で考えてごらん」と、言うんですね。
そうすると考えたことないからわからないと。でも、一生懸命がんばって思いついたら、今度はそれをやってごらんと。やっても基本、失敗するよと。なぜかというと、野球選手のイチローでも4割打ってないですから、僕ら凡人が、普通のことやったって10回に3回当たれば成功です。
つまり、失敗しても当たり前だと思って軌道修正すればいいだけの話なので、まずはチャレンジをしてごらんなさいと。なぜ失敗したのかを考えて、次はバージョンアップしてチャレンジしなさいと。ということの繰り返しをやるんです。