気になるCMを連発、「トリバゴ」の意外な正体 実はドイツの会社が運営していた
少なくとも米国では、トリバゴのようなビジネスモデルは決して新しいものではない。航空券、ホテル、レンターカーなど、さまざまな分野でこの手のメタサーチサイトが何年も前から存在している。カヤック、オービッツ、プライスライン、ホットワイヤー、トリップアドバイザーなどの名前がよく知られており、それぞれに特徴がある。
トリバゴの長所を挙げれば、サイトのインターフェースが使いやすくデザインされていることだろう。メタサーチサイトによっては傘下のサイトごとにウインドーが開いてわかりにくいものがあるが、トリバゴの場合は同一画面に並んでいて比較しやすい。
また、モバイルアプリで、近くのホテルのお得情報が見られたり、当日の投げ売り価格が表示されたりするといった、細かなテクノロジー開発や工夫が見られるのもトリバゴの特徴だ。
売り上げの約87%をCMに投下
そして、執拗ともいえるテレビCMがある。これは日本だけではなく、米国やオーストラリアなどでも展開されているもので、売り上げの87%を広告に費やすというトリバゴの企業戦略の下に行われている。
各国で採用しているのは、大物スターというよりは脇役風の男女の俳優。だが、それなりに味のある人物で、何といっても1日に何度も繰り返し見ているうちに気になる存在になってくるのがミソである。米国やオーストラリアでは、「トリバゴの男」「トリバゴの女」といった呼び名で話題に上る。日本だけでなく、他国でも「気になる」CMとなっているということは、ひとまずこの戦略はうまくいっているのだろう。
トリバゴは、実はドイツの会社だ。2005年に、現在は製品担当のマネジングディレクターを務めるロルフ・シュルウムゲンツ氏ら大学の同級生4人によってデュッセルドルフで共同創設され、欧州で人気のサイトになった。
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